国交省・経産省、新燃費基準を策定 トラメーカー向け 車体価格上昇の可能性
行政
2017/01/02 0:00
国土交通省と経済産業省はトラックメーカーを対象とした貨物自動車の新たな燃費基準を策定する。より正確な燃費の測定方法を導入し、環境に良いトラックの普及を図る。新基準により、物流事業者は燃料消費量を抑えられる可能性がある一方で、車体価格が上がる恐れもある。 19日、両省による有識者会議(塩路昌宏座長兼委員長)の初会合が開かれた。エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)に基づき、重量車(車両総重量3.5トン超の一部乗用車と貨物自動車)の燃費基準を策定。目標年度までに燃費基準が未達成の製造・輸入事業者に対し、勧告や公表などの措置を講じている。 2005年度に、15年度を目標年度とする世界初の重量車の燃費基準を策定。目標年度を迎えたことで、新たな基準づくりに着手した。17年10月をメドに取りまとめる。15年度基準に関しては、国内の全7社が目標を達成した。 新基準では、引き続き軽油を燃料とする重量車が対象。燃料電池車(FCV)や電気自動車(EV)については今後検討する。 燃費測定方法は、より正確に判定できるよう改める。現行では、走行状態をシミュレートする測定方法を採用しており、これに車両の空気抵抗やタイヤの転がり抵抗を反映させる。 次回以降、目標年次や達成したかどうかの判定方法などを議論する。(土屋太朗) 【写真=次回以降、目標年次などを検討】