青森県、RORO船で農産品輸送 実証実験年度内にモデル策定
行政
2016/12/22 0:00
青森県は9~12日に、RORO船を使った農産品の輸送最適化実験を行った。普段はトラックで運んでいる中部圏向けのナガイモ、ニンニク、ゴボウを、八戸港(青森県)から名古屋港までRORO船を利用して輸送。トラックによる長距離輸送からのモーダルシフトに向け、実証実験に取り組んだ。 9日午後に、五戸町の予冷庫からトレーラで出荷し、八戸港まで輸送。10日午前、切り離したシャシーのみを積み込んだRORO船が出港し、11日午後に名古屋港へ入った。同港からは、翌12日にかけて愛知、岐阜、三重の各県の市場へトレーラで配送。市場関係者がナガイモの品質を検査したところ、トラック輸送時と同様だったことが確認されたという。青森県は、運転者が不足している現状を踏まえ、同県の強みである農水産品を安定的かつ持続的に輸送するためのモデルプランの策定を目指している。10月には盛岡―東京で、京浜地区向けのリンゴを鉄道で輸送する2回目の実験を実施。これらの結果を検証し、2016年度内に方向性を取りまとめる予定だ。 県土整備部の千葉雄文副参事は「ドライバー不足は青森でも本格化しつつある。引き合いの多い本県の特産品を安定して運ぶため、持続可能なシステムを提案していきたい」と話している。(今松大) 【写真=中部圏向けの農産物を八戸港から名古屋港までRORO船を利用して輸送】