大田花き、OTA花ステーション竣工 保冷庫 業界最大規模
荷主
2016/12/22 0:00
大田花きグループが大田市場内で整備を進めてきた花き流通の新施設「OTA花ステーション」が15日、竣工した。業界最大規模の保冷庫の整備で鮮度保持機能を強化、分荷機などの拡大で効率的な物流を図り、取扱量は現状の1.4倍となる。生産者、買参人の利便性を向上させるとともに、花の「日持ち」のニーズに応え、花き業界全体の活性化に貢献する。(高橋朋宏) OTA花ステーションは鉄骨造り地上3階建て、敷地面積5800平方メートル、延べ床面積1万2200平方メートル。2、3階に2200平方メートルの保冷庫をそれぞれ整備。花きを搬出入するプラットホームなど計14本を新設した。これらにより、取扱量は年間1千万ケース(最大値)と現状の1.4倍となる。総工費は34億円。 更地だった駐車場は、複層階化して駐車台数を維持したまま屋根付きにした。車線動線も最適化する。 効率・合理化によるコスト削減効果や取扱量の拡大で、収益向上が見込まれる。機械でなく、人間がやるべき作業にマンパワーを集中させ、プロの目利きとしての自覚やスキルを社内に蓄積させる狙いもある。今後、他の卸売市場との連携も視野に入れている。生産者は保冷庫の整備拡充により、いつでも同社に出荷でき、販売の機会やチャネルが拡大、経営の安定化に結び付ける。 買参人は、鮮度管理された花きの品ぞろえを強化できる。また、同社が提供する仕分け・検品・提携運送事業者への確実な引き渡しなどの有料サービスで人手不足を補う。 近年、消費者は花の「日持ち」を求める傾向にあり花き流通における鮮度保持機能はより重要になっている。低温・定温で的確に流通管理し、価値あるコールドチェーン(低温流通網)の実現を目指す。 同社では「モノ(花き)に加え、全国の産地から消費者までのサプライチェーンをつなぐ情報を有しているのが、当社の大きな強み。竣工を契機に、当社ならではの流通視点によるマーケティング力を強化し、新 【写真=花きを搬出入するプラットホームなど計14本を新設】