エムズトランスポート、長距離輸送を効率化 京都・八幡に本社移転
物流企業
2016/12/15 0:00
【京都】エムズトランスポート(宮本昌季社長、京都市伏見区)は八幡市に本社を新築・移転し、主力の長距離輸送の効率を高めていく。第2京阪道路・八幡東インターチェンジ(IC)及び京奈和自動車道・田辺北ICに近い好立地を活用。併設した流通加工センターには大きいひさしを取り入れ、雨天時の作業性を高めた。(落合涼二) 11月末から業務を開始。1430平方メートルの敷地に、延べ床面積230平方メートルの事務所と床面積270平方メートルの流通加工センターを設けた。事務所は1階が関連会社の本社及び応接室、休憩室や夜間の点呼スペースを設置、2階にはシャワー室、仮眠室、会議室を配置した。「シャワー室はドライバーからの要望があって整備した」(宮本社長) 駐車場は7260平方メートルを確保。2017年中には隣接する1650平方メートルの土地も駐車場として造成する予定で、大型トラックを100台以上止めることが可能になる。 同社では、17年9月期を創立20周年の記念イヤーと位置付け、ラッピングトラックを運行させたり、記念式典を開いたりして節目を祝う。更に、30年に向け「次なるステージにむけて挑戦一致団結」とスローガンを掲げ、業容拡大に努めている。 17年1月からはドライバー職の従業員1人を内勤にシフト、幹部候補として育成する。時期を見極めながら、あと2人増やし、社内体制の充実を図る一方、トレーラをはじめ、大型トラック、中型トラックなど計15台増車する計画だ。 宮本社長は「ドライバー不足は深刻だが、誰でも彼でも採用するわけにはいかない。9月に募集したところ20人の応募があったものの、全員不採用だった。長距離をメインにしているため、入り口のハードルを高く設定し、優秀な人材だけを採っていく」と強調。 その上で、「2カ月に1回のミーティングで、ドライバーから意見や不満を匿名で記載してもらい、可能な範囲で実現させ、風通しの良い風土を醸成している。年末には1年の感謝の気持ちを込め、全社員一人ひとりにお節を手渡している。給与面だけでなく、福利厚生面も充実させることにより、従業員満足度を高め、皆が誇れる会社にしたい」と話している。 【写真=流通加工センターに大きいひさしを取り入れ、雨天時の作業性を向上】