埼倉協、作業環境改善に注力 HP刷新「必須」
団体
2016/12/08 0:00
埼玉県倉庫協会(柿沢隆之会長)は2日、女性活躍推進セミナーを開き、女性登用に際しての課題解決策などを探った。埼玉県の協賛を得て、埼玉版ウーマノミクスプロジェクトの一環として開催総務委員会(川鍋陽一委員長)が主催した。 埼倉協副会長の川鍋委員長が「少子高齢化の到来を受け、労働力確保は喫緊の課題。女性の雇用拡大推進は今後欠かすことができない。時宜を得たセミナーとみられ、各職場での活用に役立てていただきたい」とあいさつ。 講演では、キャリアコンサルタントで女性活躍アドバイザーを務める中村香織氏が「今、取り組むべき女性活躍推進とメリット」をテーマに、企業成長のために何をすべきかなどについて解説した。 また、職場環境整備について、共用トイレの1カ所を女性専用にしたり、更衣室の確保や託児所の開設などについても言及。更に、産休・育休制度や再雇用制度の導入を促した。 パネルディスカッションでは、丸越運輸倉庫(春日部市)の上野広美社長、京葉流通倉庫(戸田市)の箱守和之社長、トーエイ物流(久喜市)の遠藤長俊社長、出版産業(三芳町)の渡邉留雄社長が、自社での取り組みを発表した。 上野氏は女性社長として苦労した点などを説明。2007年から社内託児所を開設している箱守氏は「多様な労働形態に対応した人材登用を推進することで、離職率を下げた。小集団活動は、パートさんの班長も交えて実施している」などと述べた。 遠藤氏は「産休を取得して職場復帰し、働き続けている女性が出てきており、環境整備は徐々に進んできた。HPの定期的なリニューアルは必須だと痛感している」と指摘。本社倉庫を14年に開設した時に託児所を整備した渡邉氏は「従業員全体の7割が女性のため、作業環境の改善に注力している。現場を毎日2回ラウンドしているが、その目的は現場で困っている点の発掘」などと独自の対応策を披露した。(谷本博) 【写真=パネルディスカッションで取り組みを発表】