中部運局、学生向け体験教室 トラック乗用車や適性診断
行政
2016/12/08 0:00
【愛知】中部運輸局と愛知県トラック協会(小幡鋹伸会長)は11月23日、トラック業界の労働力確保に向け、学生向けのトラック事業体験教室を開いた。2017年春に卒業を控えた高校生と保護者に加え、大学のゼミ生合わせて38人が参加。尾張陸運(伊藤敏彦社長、尾張旭市)の名古屋東物流センター(日進市)と、中部トラック総合研修センター(みよし市)を訪れ、物流現場と新の研修施設を見学した。(梅本誠治) 16年8月、中部運局が学生向けに開いたサマースクールの第2弾。企画には、愛知ト協の青年部会(丹羽悟部会長)が協力した。運用するトラクタやユニック車を提供し、現役のプロドライバーを現地メンバーに加えた。 尾張陸運名古屋東物流センターで、佐々木直也センター長が施設を案内し、入出荷作業や保管貨物の扱いを示しながら物流業の大切さを説いた。 研修センターでは、愛知ト協の小池良専務が施設概要を説明した後、研修車両の同乗やトラックの助手席乗車体験を実施。運転適性診断の受診や青年部会員・ドライバーから仕事内容とトラックの魅力を聞くなどし、業界全般について学んだ。 17年3月から地元の運送会社に入社が決まっている諸田真帆さん(18)は、「内定先の社長さんに『参考になるから』と勧められた。物流業界を目指したのは高校入学から。私たちの生活に欠かせないことを実感するうちに、働きたい気持ちになった」と説明。背が小さいのでドライバーではなく倉庫作業を務めるが、トラガールが運転するトラクタに同乗体験後は、「いろいろ話を聞いて、女性でも運転できると分かった。将来は大型トラックに乗りたい」と目を輝かせた。 丹羽部会長は「このような機会を通じ、一人でも多くの学生に興味を持ってもらうことが重要。諸田さんのように将来、ドライバーを目指す女性が増えれば、体験教室を開く意義も更に高まる。今後も継続したい」と述べた。 【写真=研修センターの前で記念撮影】