物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

明優サービス、顧客と運転者信頼構築 荷主の商品を営業

物流企業

2016/12/08 0:00

 【兵庫】明優サービス(杉村英明社長、兵庫県尼崎市)は、配送先顧客とドライバーとの信頼関係構築を重視し、荷主の商品営業に協力することで、輸送サービスの付加価値を高めている。  1994年の創業以来、家具配送をメインに営業を展開。地元の婚礼家具運送から始まり、現在は大手家具店の近畿一円への配送を担当している。また、冷蔵食品や生活雑貨配送など、幅広い事業を手掛ける。  杉村優専務(43)は「商品を売ろうと意気込んで営業しているわけではない。我々のような、ユーザーと直接触れ合う機会のある物流会社にとって一番大切なものは、顧客との信頼関係。それがあればこそ、家具に関する相談を受けたり、より良い商品を提案したりすることができる」と話す。  小さな仕事を丁寧にこなすことを徹底。傷一つ付けることを許されない婚礼家具の配送に携わっていた経験を生かし、高い技術と品質を維持する。  特に、「効率重視の流れ作業ではなく、時間がある限り1件ずつ丁寧に対応して、顧客の満足感を重視している」。中には届け先から、「ぜひこの人に来て欲しい」と指名されるドライバーもいる。  業務の特性上、部屋に上がっての組み立てや据え付けが多く、その際にクライアントの要望や現状への不満を聞き取る。家具配送のプロである強みを基に、取り扱っている50を超えるメーカーの商品の中から、希望に応える商品を探す。特に、居住空間のスペース活用に悩んでいる住人は多く、転倒防止用の上置き棚や、「すきま家具」と呼ばれるスリムな収納グッズは喜ばれることが多いという。  営業に関する荷主からのインセンティブは、原則として全額ドライバーへ還元。重い家具の運び込み、膨大な量の家具の知識、毎日違う配送先への対応といった、通常の運転者以上の能力が求められる職務なため、評価すべきところを評価し、労働意欲を高める。  最初は気難しい配送先でも、こちらが丁寧に仕事をすれば、『良くやってくれた、次も頼む』と喜んでくれることは少なくない。リピーターが会社の利益になるだけでなく、ドライバーにとっても、自分の仕事が他人に信頼されるということは大きなモチベーションになる。荷主、顧客、会社、従業員の全員が幸せになれる仕事を一つずつ積み上げていきたい」(蓮尾輝) 【写真=評価すべきところを評価し、ドライバーの労働意欲を向上】





本紙ピックアップ

あらた、物流機能を維持・強化

 化粧品・日用品・家庭用品・ペット用品などの卸売業を展開しているあらたは、成長戦略に不可欠なファクターである物流機能の維持・強化を図る。生産性向上や省人化・省力化の取り組みにギアを入れるとともに、新たな物流センターを開設…

公取委、フリート8社を強制調査

 公正取引委員会は10日、東京都内のトラック運送事業者など法人向け軽油の販売価格に関してカルテルを結んだ疑いがあるとして、ENEOSウイング(大石和宏社長、名古屋市中区)など軽油販売(フリート)事業者8社に対し、独占禁止…

中企庁、中小むけ支援策強化

 中小企業庁は9日、過去最大となった2025年度の最低賃金引き上げに対応する中小企業・小規模事業者を後押しするため、新たな対応策も含めた支援策を公表した。従来の取り組みに加え、IT導入補助金、省力化投資補助金(一般型)な…

双葉運輸、鳥取・米子に第2センター

 双葉運輸(長谷川忠宏社長、広島市西区)は米子第2物流センター(鳥取県米子市)を新設し、9月上旬から段階的に稼働を始めた。同社の物流拠点として最大規模で、山陰地方では2カ所目となる。地域のニーズを捉えながら、荷主の物流効…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap