鳥インフル/青森&新潟で発生 両県ト協、防疫資機材など緊急輸送
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2016/12/05 0:00
青森県、新潟県で11月28日、鳥インフルエンザの発生が確認されたことに伴い、両県のトラック協会は防疫資機材やフレコンバッグなどの緊急物資輸送を実施した。青森県トラック協会(木村英敬会長)は12月1日までに、2トン車を中心に16台を手配。新潟県トラック協会(小林和男会長)では、同日午前中までに4トン車4台を出動させた。 農林水産省は11月29日、両県でニワトリなどの死亡が増加したことを受け、鳥インフルエンザの遺伝子検査を実施したところ、感染が確認された、と発表。防疫対策の強化を図るため、都道府県知事に対し、危機管理体制を整えるよう周知した。 青ト協では、28日午後5時から防疫資機材の輸送を開始。農場へ出入りする際に狭い道路を通らなければならないため2トン車を中心に手配し、県の防疫資材倉庫から消石灰や消毒液、防疫服、コンテナハウス、ブルーシート、フレコンバッグなどを積み込んだ。 12月1日時点で、農場のほか5カ所に設置された消毒ポイント、埋設場などに向けて貸し切り状態でのピストン輸送に追われている。県の備蓄在庫は品薄状態となっており、県南部の農業用資材の販売店などにも出向いている状況だ。 一方、新ト協では、関川村で鳥インフルが発生し、31万羽の殺処分が計画されたことを踏まえ、11月29日午前8時に緊急物資輸送対策本部を設置。県関係部局との連絡体制強化を図るとともに情報収集に努めた。また、北陸信越運輸局、全日本トラック協会(星野良三会長)からも関連の通達が入った。 30日午後1時、フレコンバッグ200枚を積み込んだトラックを関川村公民館に向かわせた。その2時間後、再び県が上越市での発生を公表。23万羽の殺処分が予定されたため、午後7時半には防疫用具を積んだトラックを関川村と柿崎体育館(上越市)まで走らせた。1日にも関川と柿崎へ各1台出動させ、フレコンバッグ千枚などを運んだ。 浅間博専務は「県内2カ所でウイルスが発見された。これで落ち着くことを期待しているが、引き続き要請があった場合は迅速、的確に対処したい」と話している。(今松大、河野元) 【写真=出動に向け待機する車両(中越運送)】