日新自動車運送、表彰制度で自覚促す 最新機器導入問題を可視化
物流企業
2016/11/28 0:00
【兵庫】日新自動車運送(溝口昭夫社長、兵庫県尼崎市)は、社内でのドライバー表彰制度を活用し、従業員の自覚を促すとともに、最新機器を導入して問題の「見える化」を進めている。(蓮尾輝) 2008年からデジタルタコグラフを活用した優良ドライバーの認定制度を導入し、①安全運行②経済走行③法令順守――の基準を設定。3カ月間、毎日90点以上の成績を続けた者を「エコ・ドライバー」、95点以上を続けた者を「1級ドライバー」に認定している。 1カ月間の平均点数が基準をクリアしていなければ、取り消しという厳しい決まりがあるものの、11月時点で社内の運転者22人中、1級ドライバー10人、エコ・ドライバー1人と、半数が認定を受けている。また、年1回はその年の優秀ドライバー上位3人を表彰し、モチベーションの向上に努めている。 担当の若林秀和課長は「我々、運送事業者にとって、安全は何よりも優先すべきもの。この事業者に任せれば間違いなく荷物が届く――と荷主が思ってくれるようになれば、次の仕事にもつながる。当たり前のことを一つひとつ行い、信頼を得ることが大切だと思っている」と話す。 また、9日には長年の安全に対する貢献が評価され、安全性優良事業所近畿運輸局長表彰を受賞。グリーン経営については1月に継続10年を迎え、永年登録事業所表彰を受けており、交通安全や環境に関わることにいち早く取り組んできた。 次の課題は、ドライバーの労務管理。17年をメドにGPS(全地球測位システム)付きのデジタコを導入し、荷待ちや休憩時間を把握。問題を可視化し適切な休憩時間、休日を取るように指導するだけでなく、取れなかった場合にはデータからその理由を拾い上げ、運行マネジメントの見直しにも役立てる。 【写真=交通安全や環境に関わることにいち早く取り組む】