NS物流研究会/発表会、海洋大・黒川ゼミが優勝 再配達削減を研究
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2016/11/24 0:00
NS物流研究会(樋口恵一会長)主催の物流関連ゼミ学生による研究発表会(全日本トラック協会、物流ニッポン新聞社後援)が19日、東京海洋大学越中島キャンパス(東京都江東区)で開かれ、宅配便の再配達削減を取り上げた東京海洋大学・黒川久幸ゼミが優勝した。大規模なアンケートを通じた細かな分析、具体的な提案が評価された。8回目の今回は、過去最多の10校が参加した。(土屋太朗) 黒川ゼミのほか、大阪産業大学・浜崎章洋ゼミ、同志社大学・石田信博ゼミ、流通経済大学・小野秀昭ゼミ、城西大学・上村聖ゼミ亜細亜大学・白珍尚ゼミ、神奈川大学・齊藤実ゼミ、目白大学・加藤孝治ゼミ、流通科学大学・森隆行ゼミ、東京都市大学・郭偉宏ゼミが参加。 樋口会長は「多くの学生が集まり、話し合う場は重要。どんな職業にも物流は関わっていて、様々な視点がある。今回のような機会を通じ、グローバルな視点を持って欲しい」と呼び掛けた。 優勝した黒川ゼミは「再配達をゼロにするために」をテーマに発表。消費者245人へのアンケートを通じ、実態を調査した。削減に向けた対策として、第2受取先の選択や100円の追加徴収、再配達が不必要なケースでは50円のポイントを付与する制度などを提案。これにより、1万4千人のドライバーの労働力を補う効果がある――と指摘した。 表彰式で、黒川ゼミの学生に表彰状やトロフィーを授与。寺地弘陽さんは「昨年の大会で『キラキラが足りなかった』と講評されたのが印象に残り、皆と話し合って身近なものを題材にした。名誉ある賞を頂いてありがたいです」と喜びを語った。 準優勝には、トラックドライバーの長時間労働の削減に向けた事業者と荷主の取り組みに関する考察を披露した齊藤ゼミを選出。敢闘賞に、シミュレーションソフトを用いてピザの宅配事業の改善策を研究した郭ゼミが輝いた。 【写真=記念写真に納まる黒川ゼミの学生ら】