国際物流戦略チーム、ウェブで荷主と橋渡し 掲示板使いサービスPR
行政
2016/11/21 0:00
近畿地方整備局、近畿運輸局などで組織する国際物流戦略チームは14日、幹事会(黒田勝彦座長、神戸大学名誉教授)を開き、荷主企業の新たな輸出や、物流企業による新サービスの創出をサポートするウェブサイト「Logi-ink」を設立する方針を確認した。2016年度中をメドに詳細を決め、17年2月の幹事会で改めて承認を求める見通し。 黒田座長は「近の日本経済の動きについては、イギリスのEU(欧州連合)離脱決定、米大統領選などの影響を大きく受けており、今後の行く末を予想することは難しい。その中で、近畿の産業活性化、物流効率化というのは、我が国が国際社会で生き残っていく上で非常に重要な課題。参加者それぞれの立場から、遠慮の無い意見を伺いたい」とあいさつ。 国際物流戦略チームは15年度に関西の事業者を対象に、海外展開に関する課題についてのアンケートを実施。従業員99人以下の事業所の物流関係課題として、「貨物輸送を依頼できるフォワーダーが分からない」が9%とも多く、次いで「海外の取引先候補はあるが、コンテナ化できるほどの貨物量を確保できない」と「海外に貨物を輸送する方法が分からないが、相談できる公的機関が無い」が6%で続く。 アンケート結果を受け、物流課題により輸出開始が困難な荷主、物流ニーズを把握したい物流企業を対象にしたウェブサイトの設置を検討。自社サービスのアピールに利用する掲示板、荷主企業が物流に関する相談を行う掲示板をそれぞれ設置し、荷主と物流事業者の橋渡しをすることで、関西における貨物の創出を狙う。 また、荷主の参加はオープンにする一方、物流事業者は登録制とすることで、システムの信頼性を担保。下期は引き続き機能やシステムについて検討し、17年度から実証実験としての運用開始を目指す。(蓮尾輝) 【写真=「Logi-Link」を設立する方針を確認】