北見通運、タマネギ ロシアへ輸出 物流面をサポート
物流企業
2016/11/17 0:00
北見通運(舛川誠社長、北海道北見市)は、タマネギを中心とした北見産農産物の輸出促進を物流面からサポートする。生産者、行政、銀行など官民で構成する輸出支援組織に輸送事業者として参加。国内で培った輸送・保管ノウハウを生かし、地元農産物の販路拡大を後押しする。(北原進之輔) 同社は、国内最大のタマネギ生産量を誇る北見で、タマネギの輸送・保管・選果を手掛けている。舛川社長は「人口減少に伴う国内需要の低下や豊作時の対応として、海外へ販路を広げることは産地にとって重要なこと。国内で培ってきたタマネギの輸送・保管ノウハウを生かして輸出促進を支えていきたい」と話す。 輸出に当たっては、きたみらい農業協同組合と常呂町農業協同組合を中心に、生産者や行政、銀行などで4日、北見産農産物輸出促進協議会(辻直孝会長、北見市長)を設立。 北見産農産物に関係する団体や企業が一体となってロシア極東などへの輸出促進を目指す。北見通運が物流面を担当するほか、北見市、ホクレン農業協同組合北見支所、北海道銀行北見支店、オホーツク総合振興局も名を連ねる。 きたみらい農業協同組合と常呂町農業協同組合は2016年9月、ロシアへの試験輸送を実施。同28日に北見から石狩湾新港経由でタマネギ5トンをウラジオストクに送り、10月16日に現地に届けた。 同23~27日には両農協担当者がロシア入りし、ハバロフスクとウラジオストクのスーパーなど8社と商談。食の安心・安全に対する意識の高さから北見産農産品の新たなマーケットとして、「将来性が高い」と判断した。 同協議会は今後、輸出先へのPR、情報収集、調査、人的交流などを進めるとともに、保管庫などの整備にも取り組んでいく。また、17年2月にはハバロフスクとウラジオストクで大手スーパー幹部との面談や店頭での試食販売などを予定。8月にはロシア企業を北見に招き、畑や選果場、加工場の視察なども行う。 【写真=地元農産物の販路拡大を後押し】