第一貨物、庄内支店オープン 酒田・鶴岡支店を統合
物流企業
2016/11/03 0:00
第一貨物(武藤幸規社長、山形市)が山形県三川町に建設していた「庄内支店」が完成、1日にオープンした。老朽化した酒田支店(酒田市)と鶴岡支店(鶴岡市)を統合し、その中間地点に当たる同町のみかわ産業団地内に開設。10月28日には、現地で新支店(ターミナル)の竣工式が行われた。(黒田秀男) 酒田、鶴岡の両支店とも、ターミナルは建築から40年以上経過し、老朽化していた。将来的な事業所展開を見据え、両拠点を統合し、日本海側ネットワークの主要拠点に位置付ける。 これにより、業務面と運行便の効率化を図り、リードタイム短縮などのサービスを向上させるほか、日本海側の北東北地区と中京地区の中継基地として活用。東南海大地震など大規模災害発生時には、日本海周りの危機管理事業所としての機能も果たす。 新支店は、庄内エリアの中央に位置する。国道7号沿いで、日本海東北自動車道・庄内空港インターチェンジに近く、酒田港にも20キロの距離にある。 敷地面積が1万8660平方メートル。建物は鉄骨造り一部2階建ての準耐火建築物で、事務所とインドア方式の荷さばき場、保管庫を併設した。2階建ての事務所は延べ床面積が920平メートルで、事務スペースや会議室などを設けた。 平屋建ての荷さばき場は、東西の両面を使用するプラットホーム形式で、冬季の強風による風雪に対応するためインドア方式を取り入れ、西側(海側)のプラットホームを覆ったのが特色。ホームは長さ58メートル、幅31メートルで、荷さばきスペースが1790平方メートル。インドア部分の幅は20メートルあり、集配車がゆったりと出入りできる。 また、新たなロジスティクス事業の開始に向け、保管面積が680平方メートルの一時保管庫も設置した。 施設内は全てLED(発光ダイオード)照明を採用し、省エネルギーに対応。セキュリティーを確保するため、デジタル監視カメラを30台設置。敷地構内監視用に、夜間対応カメラを導入した。このほか、強風地帯への立地を考慮し、西側の田畑に面して高さ3メートルの防雪柵も立てた。 竣工式で、武藤社長が「日本海側の東北の主要拠点として、集配、運行など127人のスタッフで、全国に17の路線便を仕立て、荷主500社の荷物を発送したい。よりサービスを充実させ、皆さまのお役に立ちたい」とあいさつ。 また、阿部誠三川町長、花王酒田工場の谷本均工場長、オリエンタルモーター・鶴岡カンパニーの兼村豊社長が祝辞を述べた。 【写真=業務面と運行便の効率化を図る】