山形ト協/トラックの森、植樹・追肥作業を実施 今年度から「育樹」重点
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2016/10/24 0:00
【山形】山形県トラック協会(加川操一会長)は18日、トラックの日の事業として「山形県トラックの森」の植樹祭を開催した。社会との共生を目指し、交通事故撲滅とともに、環境対策を重要な事業と位置付け、トラックの森を整備している。2016年度からは、従来の植樹から「育樹」に重点を置いた活動に移し、「森のホームステイ」や「チェーンソーアート」など、森と親しむイベントを展開している。 05年から山辺町畑谷地内の「県民の森」隣接地に2.67ヘクタールの土地を借り受け、所有者や林業振興協議会の協力を得てトラックの森を整備。11年間で6540本の広葉樹を植栽。今年度は、新たに510本の苗木を植樹した。 式典に先立ち、「やまがた森づくり」リレー旗の引き継ぎが行われた。県が推進している事業で、森づくりの輪を県内全域に広げるため、各市町村で開かれる植樹会などの活動をリレー旗でつなぐ取り組み。県村山総合支庁の加藤祐悦支庁長から加川会長にリレー旗が手渡された。 式典で加川会長が「我々は日本経済の物流を担っている。二酸化炭素(CO2)の排出は避けては通れない。その回収の意味を込めて、トラックの森を整備し、豊かな自然環境づくりに取り組んでいる。皆さんの協力により、植樹は計画の90%を済ませた。今後は下刈りや追肥など育樹をしながら、森林の再生に努めたい」とあいさつ。 山形運輸支局の石川智弘支局長、加藤支庁長、朝日町の鈴木浩幸町長が祝辞を述べた。 活動は新たな植樹とともに、幼木への追肥作業を行った。植樹した樹木はミズナラ、ブナ、トチノキなどの広葉樹で、この中には地元小学生がホームステイとして育てた苗木100鉢も加えた。参加者はスコップや唐鍬(とうぐわ)などを持ち、植樹や追肥の作業に汗を流した。 終了後、恒例の昼食懇親会を開催。地元伝統芸能・送橋神明こぶし太鼓の演奏を聞きながら、女性部会(五十嵐とし子部会長)が準備した芋煮が振る舞われた。 また、新企画として、真室川町出身の栗田広行氏によるチェーンソーアートの実演が行われ、同協会の交通安全のシンボル、カエルが完成すると、大きな拍手が沸き起こった。(黒田秀男) 【写真=次代を担う子供たちが植樹を手伝う】