あんしん、ロイヤルHDの沖縄県内配送受託 納品期間を大幅短縮
物流企業
2016/10/24 0:00
総合物流サービスのあんしん(安里享英社長、沖縄県浦添市)は21日、ロイヤルホールディングス(HD)の物流業務に乗り出した。ロイヤルHDは、これまで本州から沖縄県内の店舗に運んでいたが、島内に物流拠点を置くことで、納品期間を大幅に短縮する。あんしんは、物流センター2カ所を拠点に、店舗向けに定温・常温食材を保管、配送。冷凍、冷蔵、常温、パーシャルの4温度帯機能を駆使し、高度な鮮度管理で出店拡大を後押ししていく。(上田慎二) 冷凍・冷蔵輸送の中核拠点である港町物流センター(那覇市)は、0度で肉、魚を保管するパーシャル保管施設を新設。食品の細胞を傷めず鮮度を保ち、おいしさも高める効果がある。 10月に稼働させた勢理客(じっちゃく)第2物流センター(浦添市)では、常温食材の保管・配送を担う。敷地面積1千平方メートルで、倉庫面積が700平方メートル。那覇港近接の好立地を生かし、リードタイムを縮める。 全国から海上輸送された食材約500種類を両センターに集約し、保管。ファミリーレストラン「ロイヤルホスト」やピザ専門店「シェーキーズ」など14店舗の注文に応じて供給する。 ロイヤルHDはこれまで、本州から海上輸送して直接店舗に運んでいたが、沖縄に拠点を構えることで、これまで4日程度かかっていた納品期間は短で24時間ほどになる。また、台風接近時の欠品リスクの抑制や食品廃棄ロスの削減にも寄与できる。 気温、湿度が高い沖縄の気象条件を考慮し、あんしんは、IT(情報技術)を活用して鮮度管理を徹底。全ての冷凍配送車に備えたドライブレコーダー、デジタルタコグラフ一体型の新運行管理システムを活用し、配送中の庫内温度を分刻みで管理する。 【写真=港町物流センターはパーシャル保管施設を新設】