JL近畿本部倉庫部会、身近な物流施設見学 業務効率改善を聴く
団体
2016/10/20 0:00
【大阪】JL近畿地域本部の倉庫部会(亀井康宏部会長)は13日、陽光(高野寛人社長、大阪市鶴見区)の大阪物流センター(大東市)で、物流施設見学会を開き、部会員の業務効率改善と知識向上を図った。今年で5年目になる取り組みで、14人が参加。例年は上場企業をはじめとする大企業の最先端施設への見学をコンセプトにしていたが、今回は「すぐに知識を生かせる身近な物流施設」をテーマに、平健士副部会長が勤める陽光の物流施設を会場に選んだ。 亀井部会長が「我々は物流事業者。倉庫だけでなく、トラック事業の部分も併せて情報交換できれば、有意義な会になる。一つでも有用な成果を持ち帰り、事業の役に立ててもらえればうれしい」とあいさつ。 同センターは、鉄筋コンクリート造りで中2階を含む地上4階建て、延べ床面積は1万3千平方メートル。垂直搬送機2基、エレベーター1基に加え、1階と中2階をつなぐ小型エレベーター2基を備える。環境に配慮し、段ボールや発泡スチロールのリサイクル施設も設置。また、屋上に並べた太陽光パネル1442枚で発電した電力を売却し、1年当たり1140万円を売り上げる。 施設概要の説明後、1階から4階までの全フロアを見学。スペースの活用法やロケーションの管理、人員の活用方法について学んだ。特に、広大な物流倉庫を10人で運営していることについて、「一体どのようにして業務を効率化しているのか」との質問が出された。 これに対し、陽光の長谷川秀雄大阪倉庫課長は「昔は、大量に在庫を抱える顧客が多かった。しかし今では、必要な時に必要な分だけ――と考える事業者が増えてきた。そのため、荷物管理の徹底がより重要になる。一人の作業員が様々な業務に対応できるよう教育し、忙しい部署をフォローするシステムを構築した。また、社員から業務の改善案を積極的に聞き、ボトムアップ形式での効率化を図っている」と答えた。見学後は、社員研修用の映像で倉庫作業員の働き方を紹介。更に、陽光独自のシステムとして、荷主がインターネット上で荷動きや在庫数を確認できるサービスの説明を受け、ユーザビリティー向上についても聴いた。(蓮尾輝) 【写真=会場に選ばれた陽光の大阪物流センター】