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古屋運送会長/愛蔵の太刀 関大博物館に寄贈

物流企業

2016/10/13 0:00

 本物を見抜く目を養うのに活用して欲しい――。古屋運送(古屋宰社長、東京都新宿区)の古屋芳彦会長(77)は、50年間愛蔵してきた宮入行平刀匠の太刀を関西大学博物館(大阪府吹田市)に寄贈した。  古屋氏の父が孫の守り刀として購入し、保存していたもの。長さ76.3センチ、反り2.5センチで、1967年3月の作品。一説には姫路城(白鷺城、兵庫県姫路市)の古釘で作られたという。  「年に数回、取り出して手入れするより、研究機関に預け、多くの人に見てもらった方が良いと思い、寄贈を決めた」(古屋氏)。宮入氏は第二次世界大戦中、伊勢神宮式年遷宮御太刀を製作。63年に重要無形文化財保持者(人間国宝に認定された。特に鎌倉時代の刀工、志津兼氏(しずかねうじ)をはじめ、南北朝時代の作刀を目指した。中でも、鎌倉時代末期から南北朝時代初期に活躍した刀工、正宗が確立させた相州伝(そうしゅうでん)と呼ばれる作風を得意にしていた。  9月29日に関西大学で行われた贈呈式で、古屋氏は「子孫に譲ったとしても興味は薄れていくし、個人収集家の手に渡っても、行方が分からなくなる可能性は高い。知人に相談した結果、こちらに預けるのが最善となった。今後の研究に役立ててもらいたい」と説明。  関西大学の池内啓三理事長は「相州伝の特徴が良く現われており、刀匠円熟期の名品で大変貴重なもの。関西に来られた際には、ぜひ立ち寄ってもらいたい」と感謝の意を示した。(落合涼二) 【写真=感謝状を手にする古屋会長夫妻と関西大学の池内理事長】





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