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味の素物流、コンテナにGPS導入 延着情報を迅速通知

物流企業

2016/10/06 0:00

 味の素物流(田中宏幸社長、東京都中央区)は2017年1月をメドに、鉄道輸送向けの31フィートコンテナ「レールライナー」にGPS(全地球測位システム)を導入する。より安全かつ安心なサービスを提供するのが狙いで、悪天候などに起因した輸送障害に伴う延着情報を迅速に通知。貨物の位置情報をリアルタイムで把握することにより、サービスの高度化と業務の効率化に結び付ける。(沢田顕嗣)  レールライナーはドライバー不足に対応して中長距離幹線輸送を再構築する施策の一環で、自社インフラと鉄道輸送を組み合わせた新たなビジネスモデルと規定する。上下ウィングパネルが一体化したコンテナを駆使して、スピーディーで効率的な荷役作業を実現するほか、集配車両が不足する状況を想定して関西と九州に自社トレーラを1台ずつ配備。味の素とMizkan(ミツカン)の要請に応じて3月から着手している関東-関西の往復輸送をモデルケースと位置付けている。  往路は、味の素の製品を久喜物流センター(埼玉県久喜市)から西日本物流センター(兵庫県西宮市)まで届ける。一方、復路ではミツカンの製品を関西第二物流センター(三木市)から関東物流センター(栃木県栃木市)に輸送。資産を有効活用することにより、顧客のコストダウンにも貢献している。  鉄道貨物コンテナの取扱量は現在、12フィートコンテナを含め1日当たり40個程度。今後は31フィートコンテナ化を推進しながら、事業のより一層の拡大を目指していく。集配業務に投入する自社トレーラを20年までに5台体制へ拡充する計画で、北海道エリアへの水平展開や新規荷主開拓、通運事業者との連携も視野に入れている。  同社はリレー輸送専用トレーラ「リレーライナー」の運行を15年8月から開始しており、レールライナーとの両輪で、人手不足対策、輸送効率向上の取り組みを加速させていく。  幹線事業部の河村年博・幹線事業部長兼幹線事業部幹線グループ長は「レールライナーは自社インフラである車両やコンテナ、情報システムと、鉄道輸送を融合させた幹線輸送サービス。一昨年に顕在化したドライバー不足を契機に運行を企画した。この事業をますます膨らませるため、サービスを更に磨き上げていく」と話している。 【写真=自社トレーラを関西と九州に1台ずつ配備】





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