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だいせつ火災事故、トラック冷凍機内で配線ショート

行政

2016/10/03 0:00

 2015年7月に苫小牧港(北海道苫小牧市)の沖合で発生し、乗組員1人が死亡したフェリー「さんふらわあだいせつ」の火災事故で、デッキに積載されていたトラックの冷凍機ユニットの配線がショートしていたことが判明した。運輸安全委員会(中橋和博委員長)が9月29日に調査経過を報告した。(田中信也)  昨年7月31日、大洗港(茨城県大洗町)―苫小牧港を、乗客71人、乗組員22人、車両160台を積載して航行中の旅客フェリーで火災が起き、乗組員の二等航海士が死亡。運輸安全委では発生以来、調査を進めており、再発防止の観点から、事故の概要と調査の経過、現時点で確認できた情報を公表した。最終報告書の取りまとめには「なお時間を要する」としている。  火元とみられる車両デッキに止められていたトラックを調べたところ、事故当時、消火作業に当たった乗組員が、車両に搭載された冷凍機内が燃えているのを目撃しており、冷凍機内部を確認した結果、冷却用のモーターの配線の一部がショートしていることが分かった。  また、この配線部分は、切れている線をつなぎ直す際、配線をねじるように結びつけていたことが判明。過剰な電流が流れて過熱しやすい状態になっていた。  一方、同型の冷凍機のモーターは、配線がショートした場合、過電流継電器が作動して電源の供給をストップできる構造となっていた。モーターの周辺に配線や配管を覆う形で断熱材、干渉防止材といった可燃物も確認されており、同委員会では、更に詳しい状況を調べ、原因の特定を進めていく。 【写真=積載車両の損傷】





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