ヤマト運輸など、バスで貨客混載開始 北海道4路線
物流企業
2016/10/03 0:00
ヤマト運輸(長尾裕社長、東京都中央区)は9月27日、名士バス(南原真一社長、北海道名寄市)、士別軌道(千葉繁夫社長、士別市)、十勝バス(野村文吾社長、帯広市)と貨客混載輸送を本格スタートさせる、と発表した。北海道の8割は過疎地で、貨客混載事業によりバスの空きスペースを活用して収入を増やし、中山間地域でのバス路線網の維持と物流の効率化を目指す。 バスで宅急便を運ぶのは、①恩根内線・名寄市→美深町(20キロメートル)②下川線・名寄市→下川町(20キロメートル)③朝日線・士別市→朝日町(20キロメートル)④帯広陸別線・足寄町→陸別町(35キロメートル)――だ。いずれの路線も貨客混載便は1日1便となっており、宅急便を積載するため、座席の一部を荷台スペースとした。 輸送の流れは、まずヤマト運輸のセールスドライバー(SD)が、バスの出発地となるバス営業所・停留所で宅急便を積み込み、目的地に着くと、待機していたSDに宅急便が引き渡される。 ヤマト運輸は、トラックの走行距離が1日60キロメートルほど短くなり、二酸化炭素(CO2)排出量を低減できる。また、SDは従来よりも美深町、下川町、朝日町、陸別町に滞在する時間が増えるため、顧客要望にこれまで以上に柔軟に対応することができる。 【写真=空きスペースを活用し宅急便を輸送】