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近畿圏「新高速料金」、対距離制でシームレス

行政

2016/09/19 0:00

 国土交通省は13日、2017年4月から導入する近畿圏の高速道路通行料金体系の見直しの方向性を固めた。首都圏の新料金と同様、対距離制、管理主体で継ぎ目の無い(シームレス)料金などを原則にするとともに、新規路線の早期整備によるネットワークの充実を前面に押し出している。(田中信也)  同日開催の社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会(寺島実郎部会長、日本総合研究所理事長)で、これまでの議論や、沿線自治体、全日本トラック協会(星野良三会長)をはじめとする利用者団体へのヒアリング結果などを踏まえ、基本方針案として事務局が提示した。  4月にスタートした首都圏の新料金が利用者などに幅広く理解されていることから、近畿圏でも15年7月の同部会の中間答申に盛り込まれた①対距離制を基本とした公平な料金体系②管理主体を超えたシンプルでシームレスな料金体系③一般道も含む交通流動適化のための戦略的な料金体系――の原則を基本とする。  これを踏まえ、見直しに当たっては、阪神高速道路を含め、高速自動車国道の大都市近郊区間での料金水準を参考に、対距離制を基本に料金体系を統一する。  また、管理会社をまたいで利用する際に生じるターミナルチャージについては、現在徴収している分を走行距離に応じた料金に振り替えるなどの方法で「1回の利用で1課金」に改める。加えて、高速道路会社(NEXCO)と阪神高速の接続点にある本線料金所の撤去を進めるべき――としている。更に、都心部への流入を分散させるため、同一起終点同一料金を採用する。  戦略的な料金体系では、大阪都心部を環状に取り囲む路線や神戸都心部をう回するネットワークの完成後、各経路の混雑状況に応じた料金を導入。新料金導入以降に順次、交通に与える影響を検証した上で、大阪・神戸都心部への流入・通過について、経路ごとに一定の差を設ける料金を導入する。  なお、ネットワーク充実に必要な財源確保に向け、現行の建設区間とは別に新たに建設する道路の債務償還の追加料金を徴収できる――としている。  委員から目立った異論は無く、大筋で合意しており、近く方針を正式決定する。その上で、新料金体系の具体案を年内にも公表。関係する地方議会の議決、自治体の同意、国の事業許可を経て、17年4月に開始する流れだ。  関係者へのヒアリングでは、兵庫県が「阪神高速の上限料金を現行からほぼ倍増の1800円」「車種区分見直しで大型車を(普通車基準で)2.0に据え置き」、奈良県は「無料の名阪国道を通過する大型トラックへの課金制度の設定」をそれぞれ提案している。  国交省側は「自治体の声を尊重したい」としており、トラック業界に不利な内容が具体案に盛り込まれるか否かが今後の焦点といえる。 【写真=社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会で大筋合意(13日)】





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