栗山自動車工業、ジンバブエ企業と提携 中古トラアフリカむけ輸出
産業
2016/09/15 0:00
中古トラックのビジネスを展開する栗山自動車工業(栗山義広社長、東京都江戸川区)は8日、アフリカのジンバブエに本社を構えるタブカモータースと業務提携の覚書を日本の同国大使館で取り交わした。現地で人気の高い日本製の中古トラックを供給するパートナーとして、建機や農機具を含む中古の車両を注文に応じて輸出する。(沢田顕嗣) 6月に日本で開催された「SADC(南部アフリカ開発共同体)-日本ビジネス投資フォーラム」で、日本での仕入れ先を探していたタブカモータースと知遇を得たのが発端。栗山自動車工業はアフリカと日本の中継点に位置するアラブ首長国連邦のドバイにショールームを開設しており、かねて右ハンドル車の市場があるアフリカに着目していたことから、商談はトントン拍子で進展した。 「アフリカは部族社会。政変などのカントリーリスクはあるが、流通通貨がドルなのでリスクは限定的」(栗山社長)。未知の市場に新たな可能性を求めていく決断を下した。同氏の試算によると、中古トラックの市場規模は年間250~300台で、まずはマーケットシェアの半分(販売金額ベースで2億円)の獲得を目指す。 また、売り上げ一辺倒ではなく、ジンバブエの車社会の発展に寄与するため、研修生を日本に招き、トラックの知識や整備技術を伝授する取り組みなども構想している。 同社では、中古トラックに関するサービスを幅広く手掛けている強みを生かし、他社よりも好条件であらゆる状態の車両を買い取った上で、ユーザーニーズに合致した車両を国内外に提供している。今回の業務提携を機にアフリカ市場の開拓に弾みを付ける方針で、次のターゲットはザンビア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ、モザンビーク、コンゴの6カ国から選択したい考えだ。 【写真=記念写真に納まる栗山社長(右から3人目)ら】