物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

岡山バイパス、大型車駐車スペース不足 パーキング閉鎖相次ぎ

行政

2016/09/15 0:00

 ごみの不法投棄などで道路沿いのパーキングの閉鎖が相次ぎ、大型車の駐車スペース不足が全国的に問題になっている。岡山県も例外ではなく、8月23日に開かれた県道路利用者会議では、岡山県トラック協会(壷坂須美男会長)が、大型車の駐車スペースの確保やトイレの設置などを要望。これに対し、中国地方整備局岡山国道事務所は予算確保や管理の問題などから、いずれも「難しい」と回答した。だが、労働時間規制への対応や女性ドライバーの活躍促進を図るトラック業界にとって休憩場所やトイレは不可欠で、増設を望む声は高まっている。(江藤和博)  岡山市内を東西に貫く国道2号の岡山バイパス。トラックの通行量は多く、物流の大動脈だ。このバイパス区間を管轄する岡山国道事務所によると、40キロメートル程度の距離に簡易パーキングは上下線合わせてわずか9カ所。中でも大なのは、岡山市東区福治にあるパーキングだが、隣接する竹やぶへのごみの不法投棄に悩まされ、8月に高さ3メートルのネットが張られた。  今後、ごみ問題が解決しなければ閉鎖もあり得るが、そもそも福治を含めた区間は4車線化が計画されており、将来的な存続が危ぶまれている。  では、パーキングの増設はどうなのか。岡山国道事務所の谷本尚久・岡南維持出張所所長(43)は「限られた用地の中で予算的に困難。また、トイレの設置も掃除などの維持管理が大変で難しい」と話す。パーキング閉鎖の大きな要因の一つである不法投棄は、トラックドライバーだけが〝犯人〟ではない。岡ト協青年協議会(草野博一会長)では、パーキングが減らされないように国道沿いの清掃活動をしている。  草野会長(47)は「明らかに家庭から持ち込まれたごみも多い。それでも一般社会から理解を得るための努力を怠るわけにはいかない」と指摘する。岡ト青協の清掃活動は、県道路利用者会議から表彰も受けており、「清掃活動はできれば年2回に増やしたい。また、運送会社が個別にドライバーを指導してく必要がある」と前向きな姿勢を示す。公的なパーキングの増設が困難な状況で、トラックドライバーが頼っているのがコンビニエンスストアの駐車場だ。岡ト協では2015年2月、2号沿いの大型休憩施設マップを作成し、ホームページで公表した。  笠岡市から備前市までの間で表示されている休憩施設のうちトイレがあるのは、ほとんどコンビニだ。それ以外でトイレが使えるのは、岡山トラックステーション(岡山市中区)とおさふねサービスエリア(瀬戸内市)の2カ所しかない。  トイレ利用を考えるとコンビニになるが、問題が無いわけではない。岡山市南区に営業所を持つ脇地運送(広島市西区)の金子武司社長(41)は「(改善基準告示で認められている)分割休息を取るとなれば、4時間以上の停車が必要だが、そのための場所としてコンビニがいいとは思えない。幹線道路から少し離れてもいいから、ドライバーが安心して休める施設が欲しい」と訴える。  また、藤森運輸(岡山県倉敷市)の藤森元則社長(61)は「コンビニの駐車場は車の出入りが多く事故が起きやすい」と指摘する。同社では看板を引っ掛けたり、乗用車に当てられる事故が発生している。  全国でもトラックステーションの閉鎖が相次ぎ、ドライバーの働く環境は悪化するばかり。その一方で、連続運転時間などの規制は強化されている。  金子氏は「トラック業界は社会的インフラだし、ドライバーはロボットではない。現在は規制だけが先行し、環境づくりが遅れている。現状ではドライバーがふびんだ」と話す。  また、藤森氏は「パーキングやトイレの不足から、ペットボトルで生理現象を済ませるドライバーもいる。これから女性ドライバーを増やそうにも、今の道路環境がネックになる。行政にもっと強く訴えていく必要がある」と強調している。 【写真=ごみの不法投棄に悩まされ、高さ3メートルのネットが張られた福治のパーキング】





本紙ピックアップ

広域道路網に関する提言、重要物流道路の指定拡大

 国土交通省は16日、社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会(朝倉康夫部会長、東京工業大学・神戸大学名誉教授)の会合を開き、能登半島地震を踏まえた道路ネットワークに関する関係者へのヒアリング結果を明らかにした。緊…

全軽協、軽貨物フォーラム初開催

 全国軽貨物協会(西田健太代表理事)は17日、「軽貨物フォーラム」を初めて開催した。軽貨物業界の課題や話題を共有するとともに、業界内外の関係者による対談や講演を通じて課題を解消することを目的に開催。2025年度以降も、軽…

日本郵政G/24、25年度計画、物流へリソースシフト

 日本郵政グループは15日、グループ中期経営計画「JPビジョン2025」(21~25年度)について見直しを行い、24、25年度の2カ年を計画期間とした「JPビジョン2025+(プラス)」を発表した。「物流分野へのリソース…

アジア・シームレス物流フォーラム、74社・団体が出展

 日本マテリアルフロー研究センター(松川弘明会長)が主催する「アジア・シームレス物流フォーラム2024」が16、17の両日、東京流通センター(有森鉄治社長、東京都大田区)で開催された。「2024年問題」や物流DX(デジタ…

オススメ記事

共同配送、「競争しない」一般化へ

 「2024年問題」対策で積載率の向上が求められる中、様々な業界で共同配送の取り組みが進んでいる。運用体制を工夫したり、モーダルシフトを活用したりして更なる効率化に成功している事例もある。人手不足などで「物流危機」が強く…

広域道路網に関する提言、重要物流道路の指定拡大

 国土交通省は16日、社会資本整備審議会道路分科会の国土幹線道路部会(朝倉康夫部会長、東京工業大学・神戸大学名誉教授)の会合を開き、能登半島地震を踏まえた道路ネットワークに関する関係者へのヒアリング結果を明らかにした。緊…

全軽協、軽貨物フォーラム初開催

 全国軽貨物協会(西田健太代表理事)は17日、「軽貨物フォーラム」を初めて開催した。軽貨物業界の課題や話題を共有するとともに、業界内外の関係者による対談や講演を通じて課題を解消することを目的に開催。2025年度以降も、軽…

日本郵政G/24、25年度計画、物流へリソースシフト

 日本郵政グループは15日、グループ中期経営計画「JPビジョン2025」(21~25年度)について見直しを行い、24、25年度の2カ年を計画期間とした「JPビジョン2025+(プラス)」を発表した。「物流分野へのリソース…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap