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東京メトロ&ヤマト運輸、地下鉄輸送 実証実験 人手不足解消むけ実施

物流企業

2016/09/15 0:00

 東京地下鉄(東京メトロ、奥義光社長、東京都台東区)やヤマト運輸(長尾裕社長、中央区)は9日、東京メトロ有楽町線と東武東上線で、地下鉄で荷物を運ぶ実証実験を実施した。宅配便輸送の一部を鉄道に切り替え、ドライバー不足の解消につなげる。協力するのは東武鉄道、佐川急便(荒木秀夫社長、京都市南区)、日本郵便(横山邦男社長、東京都千代田区)を合わせた5社。東京メトロの新木場車両基地(江東区)では、数百メートルのスペースがあるピット脇の通路で積み込み作業が行われた。車両のドア付近に今回の実験のために特注した架台を設置。車両内にゴム製のマットを敷くなどの養生終了後、フォークリフトで荷物を上げ、ヤマト運輸の従業員が台車やカーゴに入った荷物の積み込みが終わると、和光車両基地(埼玉県和光市)へ向かった。  ヤマト運輸の佐野出・ネットワーク戦略部プロジェクトマネージャーは「業界にとってドライバー不足は深刻な問題だ。公共交通機関とのモーダルシフトを進め、少しでも解消につなげたい。この試みは大きな一歩だ」と述べた。  実験では、各作業工程における所要時間や人員数、安全確保のための人員配置、作業効率性や安全性に資する機器、施設・設備などの必要性と規模、旅客輸送への影響などを検証する。今回の実験では、東京地下鉄と東武鉄道が持つ施設を活用する。東京メトロは新木場と和光にある車両基地、有楽町線の新富町駅や銀座一丁目駅、有楽町駅を、東武鉄道が森林公園研修区(滑川町)を、それぞれ使用する。和光車両基地や森林公園研修区に到着した荷物は、トラックで各物流拠点に配送される。  東京メトロが4社に鉄道を使った貨物輸送を打診した。同社の企業価値創造部の小泉博課長は「運行ダイヤが安定している鉄道を使うことで、交通渋滞の影響で荷物が届かないといった事態を防げるだろう。今後は長期的に継続する事業とするため、ビジネスの視点で考えていくことが必要」と課題を挙げた。(高橋和平) 【写真=ヤマト運輸が有楽町線の車両に荷物を積み込む】





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