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双日ロジ、海外中心に外販拡大 インド新法人 年度内にも設立着手

物流企業

2016/09/01 0:00

 双日ロジスティクス(平川真淳社長、東京都千代田区)は、海外を中心に外販事業の拡大を図っていく。今後も双日グループの物流ニーズに対応するものの、海外を舞台に新規の外販需要を開拓することにより、高収益を実現する事業モデルの確立に注力。インドへの進出も検討テーマに掲げている。(沢田顕嗣)  まずは、2015年秋に買収した米国の物流会社の経営を成長軌道に乗せることに傾注。今年5月に丸全昭和運輸と共同出資でメキシコに設立した双日丸全ロジスティクス・メキシコ(出資比率は双日ロジスティクス66.7%、丸全昭和運輸グループ33.3%)と連携することにより、米国法人の売り上げを現行の30億円から20年までに60億円へと倍増を目指す。  メキシコは日系大手自動車メーカーが19年に新工場を稼働させる計画を有するなど、自動車関連の物流需要は大幅な増加が見込まれる。合弁会社では、両社の強みである大型設備輸送のノウハウを生かし、設備の輸入通関から国内配送、据え付けまでの設備機械一貫輸送サービスを提供する。  メキシコへの設備輸送を手始めに、米国からメキシコへの原材料並びに部品の輸送、メキシコから米国への製品輸送などの要請にも対応。更に、双日グループのグローバル・ネットワークも活用することにより、売り上げは19年までに10億円を目指す。  併せて、インドにおいて現地法人ないし海外関係会社の立ち上げも視野に入れていく。同国の人口はいずれ中国を上回るとみられ、巨大市場を取り込む受け皿を整えるのが狙い。事業化の可能性をしっかりと検証した上、早  ロシア市場も新たなターゲットに据える。現地物流会社とのパイプを強化しながら、プラントのプロジェクト輸送や一般貨物の輸送サービスを提供する構想。海外は米国・メキシコ、インド、ロシアを軸に新規案件の獲得に努める方針だ。  一方、国内は昨年6月に開設した宮崎サポートセンター(宮崎市)の陣容を、現在の17人から20~30人体制に増員していく。また、17年10月からスタートする輸出入申告官署の自由化を機に、通関のAEO(認定事業者)として全国で輸出入申告を開始する。  同社の売り上げは現在、単体で100億円余り。国内外での更なる成長・拡大を求め、新卒の定期採用やキャリア採用、海外短期業務研修の実施など、人材の確保・育成にも一段と力を入れていく。  平川社長は「我が社の大きな強みはたくさんの機能を持っていること。海外で生活している日本人に日本の食品や生活用品を発送する『スマイルデリバリー』やクロスボーダー輸送もその一環だ。米国・メキシコインドロシアの取り組みも同様。顧客の期待や要請に応えるため、これからも引き出しを増やしていきたい」と話している。 【写真=米国法人では自動車関連の物流需要は大幅な増加が見込まれる】





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