多摩HD、中国・瀋陽で新展開 3年がかり 第3倉庫が竣工
物流企業
2016/09/01 0:00
多摩ホールディングス(齋藤貢社長、東京都立川市)の中国の合弁会社、瀋陽多摩運輸(孫立男董事長、瀋陽市)が本社の隣接地に建設を進めていた3カ所目となる倉庫と梱包工場が完成した。3年がかりで竣工にこぎつけたもので、中国進出20周年の節目に日系企業を中心とする製造業ターゲットに新たな展開を目指す。8月20日、星の良三会長らが出席し、現地で竣工式が行われた。(北原秀紀) 多摩HDは1996年に瀋陽多摩運輸を瀋陽一運実業(孫董事長、同)との合弁で設立し、運輸業をスタート。2008年には瀋陽多摩包装を立ち上げ、倉庫業、梱包業にも進出した。 09年に3万平方メートルの敷地に第1倉庫(敷地面積1万平方メートル)、第2倉庫(7千平方メートル)と事務所棟を構え、営業を開始。13年にその東南側隣接地に3万平方メートルの土地を購入し、着工から3年かかって第3倉庫(1万平方メートル)と自社の梱包工場(5千平方メートル)が完成した。 東芝エレベータ(松原和則社長、川崎市幸区)関係では、保管から中国全土への輸送を手掛けるほか、タイヤやその原材料蓄電池ドラム缶、段ボールなどの保管から自社保有車両による配送、中・長距離輸送まで受託している。 竣工式には星野会長のほか、齋藤社長、星野良宏副社長らが出席した。孫董事は「新倉庫と新工場の完成で当社のハードがより完璧になり、荷主のいろいろな要望に対応し、利用者の満足度を高めることができる。マネジメントに重点を置き、品質を高め、特色ある物流企業として常にイノベーションに取り組み、荷主が満足するサービスを提供したい」とあいさつ。 星野会長は「(瀋陽一運実業という)良きパートナーと出会わなければ、これだけの施設を持てなかった。今では瀋陽で唯一、自社で車両と倉庫を持ち、倉庫・梱包・輸送サービスを提供出来る物流企業となった。多くの皆さんに感謝するとともに、日系企業の強みを生かし、お客さまに高品質なサービスを提供し、瀋陽の経済発展に貢献したい」と意気込みを語った。 在瀋陽日本国領事館の石塚英樹総領事のほか、地元の政府関係者らが祝辞を述べた。 【写真=倉庫と梱包工場の完成を祝う(右が倉庫、左は工場)】