今井運送、広島港に新センター 鋼材を一括受け入れ
物流企業
2016/08/18 0:00
【広島】今井運送(高西宏昌社長、広島県廿日市市)が広島港五日市地区(広島市佐伯区)の港湾用地に建設していた五日市港物流センターが2日竣工した。天井クレーン4基を備えており、重量物や長尺物を扱う。重量物に対応した物流倉庫を運送会社が保有するのは全国的にも珍しい。(江藤和博) 敷地面積8250平方メートルで、平屋建て倉庫の床面積が3128平方メートル、天井高は10メートルあり、4基の天井クレーン(つり上げ荷重5~15トン)のほか、フォークリフトを1台配置している。 同社は関西の鉄鋼メーカーや商社などから出荷された鋼材を中国地方のユーザーに直接配送してきたが、配送先が重複し、同じ納品場所に自社車両が2、3台滞留することもあった。 新物流センターでは、鋼材を一括して受け入れ、方面別に仕分けして中国5県と四国・九州の一部地域にまとめて配送する。従来の個別配送からセンター経由の2次配送に切り替えることで、積み込みだけで1日4、5カ所回っていたドライバーの負担を軽減し、労働時間短縮につなげる。 新センターは内航船が接岸する港にも隣接しており、海上輸送された荷物を一時保管して流通加工も手掛けていく。また、物量が多い荷物は保管して納期を短縮したり、急な発注にも対応する。 今井廣志常務は「モデルケースをつくり、荷主に対応した動きをすることで、ウィンウィンの関係を築いていきたい」と話している。【写真=内航船が接岸する港にも隣接】