静ト協、高校生が業務体験 トラック乗車で物流学ぶ
団体
2016/08/11 0:00
【静岡】静岡県トラック協会(大須賀正孝会長)は3日、高校生が会員事業者の職場を見学し、業務を体験する「物流の仕事、施設見学会」を開いた。県中部地区を中心とした3校の1~3年生17人が、サンワNETS(水谷欣志社長、袋井市)を訪問。大型トラックの乗車や構内作業を通じ、物流業務を学んだ。(奥出和彦) 午前中は本社内で、モニターを使い、業務全般や物流の仕組みについて学習。水谷社長は「物流の仕事はあらゆるところに発生しているが、見えにくく、分かりにくい。最近は仕事が細かくなり、高度化し、奥が深くなってきている。力仕事で大変ということもあるが、そうではない部分がたくさんあるところを見てもらい、興味を持って欲しい」と呼び掛けた。 本社敷地内の堀越物流センター前では、大型トラックの運転席と荷台に乗車。運転席では、ドライブレコーダーやデジタルタコグラフ、キャビン内の寝台など、ドライバーを守る様々な装備を確認した。また、フォークリフトの操作方法も学んだ。 午後からは、マイクロバスで掛川物流センター(掛川市)に移動。各フロアを回りながら、商品の保管や出荷状況をはじめ、家電部品の加工・検品やパッケージ作業、通販(通信販売)物流業務を見学。化粧品の通販物流では、注文書に従い商品の一つひとつを取り出す、ピッキング作業も体験した。 2016年度入社の新入社員を説明員に加え、生徒が親しみやすい雰囲気になるよう配慮。山崎康二専務は「商品の保管に加えて、部品加工やパッケージ作業など、製造と物流の中間にある、荷主が取り組みにくい仕事を倉庫スペースを使い請け負っている」と説明した。 終了後のアンケートでは、「地味な印象を持っていたが、職場に女性や若い人も多く、やりがいのある仕事だと思った」「大変な仕事だと思っていた物流のイメージが180度変わった」「トラックに種類や用途があることが分かり、ドライバーの話を聞くことができ、貴重な体験になった」といった感想が寄せられた。 静ト協では、ドライバーや若手従業員の発掘に向けて、今年度初めて高校生の職場体験を企画し、県内の高校から参加者を募集。24日にはタカキュー(佐野寛社長、富士市)、12月26、27の両日にもトレードトラスト(宮澤寬社長、浜松市南区)への訪問を予定している。 【写真=ピッキング作業を体験】