マルエイ運輸、配車ボード電子化 運行管理・運転日報 一元管理可能に
物流企業
2016/07/28 0:00
【岐阜】マルエイ運輸(中村滋男社長、岐阜市)は15日、本社営業所の配車ボードを完全電子化した。視認性を高めただけでなく、運行管理、運転日報、請求などと連動、一元管理できるシステムで、大幅な業務効率化を見込んでいる(星野誠) これまで本社営業所では、大小4枚のホワイトボードを設置し、何色ものマーカーを使って車両運行表を手書きしていた。業務部の桑原章副部長は「秋から冬の繁忙期は、配車ボードに延べ100台分の記入が必要となる。手書きにはガス関係で40分、石油関係で30分もの時間がかかっていた」と説明。 既に、タイガー(竹添幸男社長、東京都千代田区)の総合管理システム「トラックメイトPro2」を導入していたことから、同社の担当者と話し合い、管理システムと完全連動する形で配車ボードの電子化を決めた。 新しい配車ボードは、70インチの大型モニター2台で構成。車両運行表は使い慣れたホワイトボードを細部まで踏襲し、違和感を無くした。「事務所内の全てのパソコン(PC)から入力可能なので、使いやすい。手書きの場合、文字表現を読み違えて誤配送を招くケースもあったが、その心配が無くなった」(桑原氏) 車両運行表だけでなく、交通情報や天気予報もリアルタイムで画面に表示するほか、社内連絡事項や注意などをボード上で周知可能。桑原氏は「社員から次々と出てきた新しいアイデアを最大限取り入れ、カスタマイズしてもらった」と明かす。 タイガー名古屋支店の日比野昭彦執行役員も「じっくり意見交換しながらのシステムづくりは、我が社にとって大きな財産となった。配車ボードの電子化は今後、トラック運送会社への提案営業で有効なツールになる」と強調。 更に、運行管理、運転日報、請求など一連のデータを配車ボードと連動させることで、管理業務の大幅な効率化を見込む。桑原氏は「手書きがPC入力に代わるだけで、管理スタッフに大きな余裕が生まれる。将来的には、ドライブレコーダーのヒヤリ・ハット映像を配車ボードとリンクさせるなど、事故防止にも活用できたら」と話している。 【写真=使い慣れたホワイトボードを踏襲】