マルイワ、新社屋完成し拠点併設 あらゆる物流に対応
物流企業
2016/07/25 0:00
【茨城】マルイワ(岩崎唯夫社長、茨城県筑西市)が市内の下館第二工業団地に建設していた新社屋が完成、4日から稼働した。本社事務所、整備工場、給油スタンド、大型用洗車場を移転、集約したほか、物流センターも併設することで、一大物流拠点となった。本社事務所新築に当たって、適性診断室を確保。一般適性診断ができるドライビングシミュレーターを近く導入することで、安全対策を一層推進していく。(谷本博) 敷地面積1万5千平方メートルで、平屋建て倉庫の床面積が3350平方メートル。倉庫内は3区画に区切られており、いずれも有効高は6メートル。床荷重は1平方メートル当たり1.5トンとした。出入り口には、オーバーヘッドスライドシャッター3基を整備。雨天時の作業環境に配慮し、13メートルのひさしを設置した。 整備工場には、大型車対応電動油圧式テストリフトを3基設置。インタンクは軽油48キロリットルタンクを整備したほか、自動洗車機はフルトレーラにも対応可能だ。 合掌造り風の2階建て事務所は、延べ床面積460平方メートル。1階に本社事務所や茨城営業所、適性診断室、食堂などを配置した。入り口に設けた点呼場では、旧本社事務所の時と同様に、埼玉営業所(埼玉県川越市)と栃木営業所(栃木県真岡市)の間で、IT(情報技術)点呼を継続していく。 2階には100平方メートルの大会議室を整備。大型スクリーンを3基設けており、3部屋に仕切る可動式壁で小集団活動にも使用可能とした。土地を2年前に購入、2015年秋に着工していた。土地代を含む総工費は11億円。 9日に開かれた竣工披露宴では、岩崎社長が「設立35年を迎えたが、これまで決して順風満帆な経営ではなかった。しかし、皆さまの支援や協力を得て、それなりの成長を果たすことができた。新社屋建設プロジェクトは、今後のあらゆる物流サービスに対応できるものを第一と考え、設計した。地元の筑西市の発展に貢献できる物流企業になるようまい進していく」と意欲を示した。 これに対して、筑西市の須藤茂市長は「このような立派な施設を備えた新社屋を建設されたことは、市にとっても誇り。雇用の創出につながることを期待できるほか、税収の大幅増にもなるはず」とエールを送った。 【写真=合掌造り風の事務所(右)と物流センター】