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国交省、省内に宅配ロッカー 再配達削減 1カ月試験

行政

2016/07/07 0:00

が初めてPUDOを利用する。 国土交通省は1日、宅配便の再配達削減に向けた取り組みとして、同省が入る中央合同庁舎3号館(東京都千代田区)内に宅配ロッカーを設置した。国交省によると、オフィスビルに設けるのは初めてで、1カ月の試験実施となる。職員の利用を通じ、先導的な取り組みのPRを図るとともに、取り組みの成果を今後の施策に生かす。(土屋太朗)  日本郵便(JP、横山邦男社長、同区)の荷物を受け取れる「はこぽす」と、ヤマト運輸(長尾裕社長、中央区)、佐川急便(荒木秀夫社長、京都市南区)の宅配便を扱う「PUDOステーション」を設置。再配達の受け取りに加え、配達先として始めから指定することもできる。  同日開催した設置セレモニーでは、国交省から宮内秀樹政務官、重田雅史物流審議官に加え、JPの津山克彦常務執行役員、ヤマト運輸の小菅泰治常務執行役員が出席。宅配各社が利用できるオープン型の宅配ロッカー、PUDOを運用するPackcityJapanのリュケ・ジャン・ロラン社長と、はこぽすの開発を手掛けたフルタイムシステム(東京都千代田区)の原幸一郎社長も参加した。  Packcity Japanはヤマト運輸と仏企業との合弁会社で、ヤマト運輸の競合他社では佐川急便が初めてPUDOを利用する。    宮内氏が「生産性を向上させていく上で、宅配ロッカーの普及は望ましい。省が先んじて設置・利用していくことで社会に広まって欲しい」とあいさつ。津山氏は「便利さを実感して欲しい。はこぽすは現在ゆうパックのみだが、今後は他の宅配便も扱えるようにしたい」と語った。  小菅氏も「職場で受け取れるようになるのは意義がある。職員の皆さんに体験してもらい、あらゆる所に設置できれば」と期待感を示した。  その後、デモンストレーションとして宮内氏がロッカーを使った宅配便の受け取りを実践した。  電子商取引(EC)市場の拡大に伴い、宅配便の取り扱い個数は増加傾向。一方で、宅配便の20%が再配達となり、ドライバーの労働環境悪化や非効率性などが問題視されていた。このため、宅配ロッカーの活用など受け取り方法の多様化が対策の一つに挙げられている。 【写真=デモンストレーションで、宅配便を受け取る宮内政務官】





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