吉秀トラフィック、駐車場と本社を集約 効率化&管理体制強化
物流企業
2016/06/23 0:00
【京都】吉秀トラフィック(吉川秀憲社長、京都府八幡市)は本社を新築移転し、5月から業務をスタートさせている。3カ所に分散していた駐車場と本社を集約することで、業務効率化や管理体制強化を図る一方、今年1年間で、増車及び代替含めトラック25台を購入。今後、事務所スタッフの増員も検討し、きめ細やかな対応で業容拡大につなげたい考え。(落合涼二) 国道1号に面しており、4620平方メートルの敷地に、床面積160平方メートルのテント倉庫と180平方メートルの事務所を設置。40キロリットルの自家用燃料供給施設も設け、自社車両だけでなく、大規模災害発生時には緊急物資輸送車両への燃料供給拠点としての機能も視野に入れる。 隣接する2970平方メートルの敷地はトラック駐車場として活用し、本社敷地と合わせると80台分のスペースを確保。第二京阪道路・八幡東インターチェンジ(IC)から1キロと近く、大阪府や京都市内に加え、京滋バイパス、名神高速道路へのアクセスも優れる。 事務所にはミーティングルームをはじめ、シャワー室、仮眠室などを配備。オートボディープリント事業を手掛ける関連会社のラッキーリバー(吉川愛社長、八幡市)も入居する。 ラッキーリバーでは、テント倉庫にエルエーシー(村井秀世社長、東京都町田市)のオートボディープリンターを置き、事業展開。5月には第1号案件として、エムズトランスポート(宮本昌季社長、京都市伏見区)のトレーラにデザインを施した。「軌道に乗ってきたら、専用の利用ブースを建設する」(吉川社長) 吉秀トラフィックは2002年11月に設立。関西及び東海の中距離輸送をメインに行い、大型車から2トン車まで現在、65台を保有する。営業スタッフには、タブレット(多機能携帯端末)型PCを持たせ、いつでも見られる配車システムを構築。GPS(全地球測位システム)にも対応しており、社内のIT(情報技術)化に積極的だ。 吉川社長は「5年前から、トラックは5年で乗り換える方針を決めた。トラックが奇麗なだけでなく、ドライブレコーダーなどの安全対策装置も常に最新機器を採用し、ドライバーにとって働きやすい環境も整備している。故障が少ないのも大きなメリット」と説明。今年は十数台の入れ替えを予定している。 また、オートボディープリント事業について、「中小企業の生き残り戦略を考える中、運送事業と関連が深いため、取り組み始めた。2月には八幡市にある石清水八幡宮本社が国宝に指定された。八幡市の一企業市民として、トラックのボディーを使い、社会貢献や地域振興を支援できたらと思う」と語る。 【写真=オートボディープリント事業を手掛ける関連会社も入居】