セントレア/今年度、農水産物の集荷加速 トラック1台につき5000円補助
産業
2016/06/20 0:00
中部国際空港(セントレア、愛知県常滑市)の貨物取り扱い増加を目指す中部国際空港利用促進協議会は2016年度、卸売市場を拠点としたトラック輸送を行う事業者を支援する制度を始める。週1回以上、農水産物を定期輸送する荷主に対し、トラック1台当たり5千円を補助。国が進める農水産物・食品の輸出促進を背景に、地元産品の集荷を加速させる。(土屋太朗) 15日、16年度の事業計画案を発表。計画案は22日の理事会で決定する。 協議会は愛知、岐阜、三重の各県や名古屋市、商工会議所などで構成。地元企業にセントレアの優先利用を求める「フライ・セントレア・カーゴ」を進め、荷主やフォワーダー事業者、トラック事業者による「パートナー企業」を対象に支援事業を展開している。パートナー企業は3月末時点で308社で、このうちトラック事業者は33社。 今年度は「卸売市場輸出拠点化プラン」を創設。3県下にある卸売市場とセントレアとの間で週1回以上の定期輸送を行う荷主に対し、トラック1台につき5千円を助成する。最大1社当たり50万円を支給。 荷主への支援となるが、対象車両が自社トラックかどうかは問わないため、トラック事業者と契約を結ぶ荷主も利用可能となる。トラック事業者がパートナー企業である必要は無い。 国は農水産物や食品の輸出促進を掲げており、卸売市場の活用などを通じて輸出額1兆円の早期達成を目指している。こうした流れを新制度に反映させ、地元産品を呼び込み、経済活性化につなげる。 継続事業の中身も充実させる。フォワーダーを対象とした「フレーター(貨物専用機)利用促進プラン」では、四半期ごとに合計した輸出・輸入量それぞれに対し、50トンにつき5万円を支給するよう拡充。対前年で増加した輸出・輸入量について、1キログラム当たり5円補助する制度は続ける。両支援策を合計して、1社当たり400万円まで助成する。