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青ト協2支部、車両の消毒地点設置へ意見交換 伝染病に備え連携し実動演習

団体

2016/05/19 0:00

 【青森】青森県トラック協会の三八支部(大沢賢一支部長)と上十三支部(中村健支部長)は10日、家畜伝染病が発生した場合に備え、青森県と車両の消毒ポイント設置に関する意見交換会を開いた。三八支部の飼料バルク車部会(根本和幸部会長)の会員事業者が中心となり出席。今後は連携して、車両消毒の実動演習を実施する方向性で一致した。  八戸市は配合飼料を北東北に供給するコンビナート基地を抱えており、施設内には1日当たり800台もの飼料バルク車両が出入りする。他地域とは違って膨大な数のトラックが往来する中でも、不測の事態が起きた時は、病原体が拡散するのを防ぐため、迅速に車両の消毒ポイントを設置する必要がある。  県では、こうした八戸の地域特性を重く受け止め、農林水産部と家畜保健衛生所の関係者らが輸送する立場にある人々の声を聴き、今後に生かす目的で話し合いの席を設けた。  消毒地点は、病気が発生した農場から約1キロの範囲内で、移動制限や搬出制限区域の境界となる場所が望ましい。荷台も含めた車両全体に加え、運転席やドライバーの手指や靴底なども消毒するので、ある程度の作業時間を見込む必要がある。駐車帯などに誘導して行うことになるため、渋滞が起きないような配慮も求められる。  県は、毎年実施する車両消毒の実動演習に、青ト協の両支部から車両を提供してもらえるように協力を要請。事業者側の参加者らが快諾すると、実現に向けた話し合いに時間が割かれた。  主な意見として、「訓練は十分なスペースを確保できるコンビナート付近でやってはどうか」「実態に沿った形で農場の近くで行うべき」などが出た。  また、病気が発生した場合の連絡網にも話題が及び、事業者側から「生産者の白ナンバーや、他県の緑ナンバー車両の管理者にも確実に情報が伝わるような手段が必要」との声が上がった。  これを受けて県側は、コンビナートの関係者や飼料メーカー、青ト協両支部への連絡を想定し、「入念に対応したい。二重に情報が伝わっても構わない。怖いのは漏れること」と理解を示した。  今回出された意見を県側が持ち帰り、早期に実動演習の在り方を検討する。(今松大) 【写真=三八支部の飼料バルク車部会の会員事業者が中心となり出席】





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