熊本地震、海上航路を臨時開設 八代―博多井本商運が協力
行政
2016/04/28 0:00
国土交通省は23日、熊本地震の被災地への生活物資輸送や、被災地域に立地する企業などの安定的な物ルートを確保するため、井本商運(井本隆之社長、神戸市中央区)の協力の下、八代港―博多港の海上コンテナ輸送航路を臨時開設した。 被災地を通る幹線道路の混雑などで、被災地域の企業は九州北部、本州への安定的な物流ルートの確保に苦心している。熊本県八代市内にある企業の関係者によると、「福岡まで通常2時間弱の輸送時間が、今(21日時点)は5時間弱もかかるため、余裕を持ったスケジュールを立てないといけない」という。 熊本県内と博多港の間には、海上コンテナ航路が無かったが、九州の南北を結ぶルートを確保するため、井本商運による代替航路の臨時開設が決まった。 南新丸(積載可能コンテナ数72TEU=20フィートコンテナ換算)を使用し、東シナ海、日本海を経由して16時間で八代港と博多港を結ぶ。博多港で別の船に接続すれば、本州方面への輸送も可能だ。 初便は23日午後4時に八代港を出航。今回は途中で他港にも寄港するため、翌24日午後6時に博多港へ入港。5月2日の第2便以降は週1往復とし、需要に応じて増便を検討する。(田中信也) 【写真=南新丸を使用し、16時間で結ぶ】