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中国陸運、復刻トラックを製作 豪華仕様配送先で歓迎

物流企業

2016/04/21 0:00

 【広島】中国陸運(西尾義輝社長、広島県廿日市市)は、創業当時と同様のカラーリングとメッキパーツを施した復刻トラック1台を製作し、4月から稼働を始めた。ドライバーのモチベーションが高まった上に顧客からも好評で、追加導入も検討している。  創業63年となる同社では、食品輸送の比率が増えた二十数年前にトラックのカラーを一新し、清潔感を印象付ける白基調に統一。5年前からは、社名ロゴを半分に切り取ったような斬新なデザインを採用しているが、それでもモノトーンな色合いで派手さを抑えていた。  復刻トラックは、キャビンが黄色ベースで赤のライン入り。往年のカラーリングに加えて純正のアルミメッキパーツを多用した豪華仕様で、投資額は従来車両よりも250万円増えた。専属乗務するのは、56歳のベテランドライバー。長年の勤続に対する功労の気持ちを込めたものだが、ナンバープレートは同ドライバーが「社長の名前を入れたい」と希望し、240(ニシオ)に決定した。  近年は華美な装飾を施したトラックは敬遠されがちだが、このトラックは社内だけでなく、他社のドライバーや荷主からも好評だ。交流サイト(SNS)「フェイスブック」で紹介したところ、「うらやましい」などの意見が多数寄せられたほか、配送先でも歓迎されている。  西尾社長は「フルノーマル仕様が長年続いていたこともあり、純正パーツのちょっとした装飾でも、ドライバーはとても喜ぶ。他の新車にも、威圧感を与えないように配慮しながらメッキを取り入れているが、いつもピカピカに保つので顧客の受けもいい」と説明する。  更に、今後も復刻トラックの導入を検討中。西尾氏は「今回は定年を控えたドライバーに、最後の新車として用意した。200人のドライバー全員というわけにはいかないが、一定の基準をクリアすれば乗務できるような、目標となる制度を設けたい」と話している。(矢野孝明) 【写真=20年以上前のカラーと装飾を施す】





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