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水産物輸出促進策、自民部会「明確でない」 時期示す必要性訴え

行政

2016/04/18 0:00

 自民党の水産部会(長谷川岳部会長)は12日、政府による水産物の輸出促進策についての評価を行った。生産現場から輸出国までのコールドチェーン(低温流通網)の構築に向けた、国土交通省や経済産業省などの取り組みについて、「いつまでに、どの国にどのような対応をしていくのか明確ではない」と指摘。那覇空港の機能強化に関しては、対応時期のメドを打ち出す必要性を訴えた。  部会では、2、3両月に実施した関係団体へのヒアリングを通じて課題を集約。課題の解決に向けた関係省庁の対応について、「○」「△」「×」の3段階で評価した。  その結果、ほとんどの項目が「△」「×」となった。物流関係では、海外の航空会社に比べて輸送コストが高いといった要望に対し、国交省が「大量かつ低コストの海上輸送により輸出を拡大するため、最新の鮮度保持技術の普及を進めている」と回答。これに対し、部会は「時期やエリアについて明確でない。更なる輸送コストの低減に向けて方策を検討する必要がある」と提言した。  また、成田空港や那覇空港の機能強化を求める声について、同省は今後の整備予定や事業者への整備費の支援といった対応策を説明。これに対し、「いつまでに対応するのか明確にした上で、速やかに取り組んでもらいたい」「那覇空港の位置付けは極めて重要。大型保冷施設の整備が促進されるよう更なる検討が必要」との考えを示した。  長谷川部会長は「高度な鮮度保持が求められる水産物の輸出対策は、畜産物や農産物の輸出を拡大する上で突破口となる。全ての項目が『○』になるまで部会での協議を続けていく」と強調した。(土屋太朗) 【写真=関係省庁の対応に対する3段階評価の結果を報告】





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