日本梱包、北上営業所オープン 45フィートコンテナ輸送対応
物流企業
2016/03/21 0:00
ニッコンホールディングスの中核事業会社、日本梱包運輸倉庫(黒岩正勝社長、東京都中央区)は15日、北上営業所(岩手県北上市)の開所式を行った。自動車関連、農業機械などの保管・加工・中継輸送などを行う東北エリアの拠点となる。更に、全長21メートルのフルトレーラによる「幹線輸送混載便」構想の東北エリアの旗艦店としての機能を持つ。現在、全国規模でネットワーク拡充・強化を進めており、2015年4月以降、北上営業所の開設を含め、全国7拠点、延べ床面積で8万9千平方メートルを拡張した。(高木明) 北上営業所は、北上南部工業団地内の3万8700平方メートルの敷地に建設。重量鉄骨造り2階建てで、延べ床面積は1万9800平方メートル。貨物用エレベーター3基(荷重4.5トン)、高床・低床車接車バース、45フィートコンテナ対応コンテナピットなどを設置。岩手県内では、花巻営業所(花巻市)に次ぐ2カ所目の拠点となる。土地取得代を含めた総投資額は30億円。 東北自動車道・北上金ヶ崎インターチェンジ(IC)から3キロに立地し、配送エリアとなる青森市までは23キロ、秋田市、仙台市は130キロの距離。自動車関連、農業機械、住宅機器・建材などの保管・加工・配送とともに、取引先のOEM(相手先ブランドによる生産)の物流需要にも対応していく。 更に、フルトレーラによる全国拠点間の「幹線輸送混載便」構想の拠点施設となる。大型トラック2台分を運ぶ21㍍フルトレーラで、国内では同社が初めて導入したもので、既に70台(セット)が本稼働している。ニッコンHDの佐野恭行取締役執行役員は「いわば社内路線(特積)便といった位置付けで、(当社の)東北から九州までの主要拠点を結び、定期運行するものだ」と話す。 現在、事業拡大に向け設備投資を積極的に行っている。15年4月以降、大崎営業所(宮城県大崎市)、寄居出張所(埼玉県寄居町)など計7施設を本稼働。群馬、奈良県でも大型施設の建設が進む。また、15年8月には新潟県見附市に土地(1万4800平方メートル)、3月には千葉県習志野市に土地・建物(土地3万9600平方メートル)を新たに取得している。 北上営業所の開所式で、黒岩社長は「昨年10月にホールディングス体制に移行したのに伴って、既存の得意事業の深耕・拡大態勢に加え、新規事業を取り込む態勢が整った。国内37社・79拠点、海外9カ国・24社のネットワークを有効活用しながら、事業拡大を加速させていきたい」と語った。 【写真=岩手県内では、花巻営業所に次ぐ2カ所目の拠点に】