日の出グループ、山陽運輸倉庫の事業譲受 今期売上高200億円突破
物流企業
2016/03/14 0:00
日の出グループの持ち株会社、HINODE&SONS(佐藤慎司社長、岡山県倉敷市)は15日付で、山陽運輸倉庫(岡山市北区)の事業を譲受する。新会社を設立して資産や営業権、従業員などを移すため、2015年12月に同じ社名の山陽運輸倉庫(同)を設立。車両111台、従業約200人を引き継ぐ。 2月9日に事業譲渡契約を結んでいた。社長には、HINODE&SONSの妹尾光展執行役員兼開発部部長が就任。資本金3千万円で、一般貨物自動車運送事業、貨物運送取扱事業、倉庫業を手掛ける。 日の出グループは、全国7社で構成する日の出運輸グループ(日の出運輸北日本・関東・中部・阪神・山陽・中国・九州)、取扱事業のフィッタジャパンロジスティカ(水粉寿志社長、東京都足立区)のほか、バス・タクシー事業やフィットネスクラブ運営などの会社を抱えており、山陽運輸倉庫は19社目となる。 旧山陽運輸倉庫は1963年に岡山運輸倉庫として発足。96年5月から99年6月まで岡山県トラック協会(壷坂須美男会長)の会長を輩出した。98年に結城運輸倉庫(結城賢進社長、東京都江東区)のグループに入ったが、今回、地元岡山の日の出グループの一員となり、再スタートを切ることになった。 同社は自動車部品や建材、食品の輸送を主力に地域密着型の物流業を展開している。一方で、日の出グループは全国規模で様々な物流サービスを提供している。 HINODE&SONSの佐藤社長は「同じ物流でも取り扱う品目が違い、新しいアイテムを取り込める。M&Aは、良縁があればこれからもどんどん進めていきたい。新しい風を取り入れるとともに、悪い部分は改善しながらスケールメリットを追求していく」と話している。 HINODE&SONSは昨年、貸切観光バスやタクシー事業の野村交通(佐藤雅彦社長、倉敷市)、弥生運輸(猪熊信年社長、東京都足立区)の事業を引き継ぎ、15年9月期のグループ売上高は180億円。山陽運輸倉庫が加わることで、200億円を超える見通し。(江藤和博) 【写真=車両111台、従業員約200人を引き継ぐ】