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取引労働改善新潟協、集団選定 慎重に判断 ガイドライン好事例集め作成

団体

2016/03/10 0:00

 【新潟】トラック事業者、荷主、経済団体、労働組合などで構成される、トラック輸送における取引環境・労働時間改善新潟地方協議会(長塚康弘座長)は2月26日、会合を開き、2015年9月14日から1週間実施したトラックドライバー実態調査の結果を報告した。  併せて、パイロット事業の選定方法や課題についても意見を交換。産学官が協力し、解決策を探る方向性を確認した。  運送事業者21社、ドライバー84人(うち女性4人)の回答をまとめた。ドライバーの年齢別構成は、40~49歳が33.3%と最も多く、次いで50~59歳(32.1%)、 30~39歳(22.6%)。1運行の走行距離は500キロメートル以下の短・中距離が92.1%を占め、平均は240キロメートルとなった。  手待ち時間のある運行は全体の38.5%。手待ち1回当たり1時間以上が30.4%、2時間以上10.6%、3時間以上も5.5%で、時間指定無しのケースで長めの傾向がみられる。荷役に関して書面化している運行は48.3%。事前連絡無しで現場で荷役の依頼をされたものが24.5%あり、そのうち95.5%は荷役料金を収受できていなかった。収受率は書面化で74.2%、事前に口頭での依頼があったものは49.1%。  パイロット事業では、発・着荷主及び運送事業者を一つの集団とし、2年間の実証実験の中で好事例を集め、ガイドラインを作成する。二つの集団を選び、8月からスタートさせる計画。  対象集団の選定について、トラック事業者から「参考になるモデルにするためには荷主の理解、協力が不可欠」との発言が上がった。  荷主側も「業種、扱い品目など、事業者によってかなりの差がある。結果に大きく関わることなので慎重に選んで欲しい」と要望。  労組からは「様々な角度から見ていかなければならない。公平な判断が求められる」との指摘があった。(渡辺耕太郎) 【写真=トラックドライバー実態調査の結果を報告】





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