スイキュウグループ、メンタルヘルス積極化 「長く勤められる会社」実現
物流企業
2016/03/10 0:00
岡山スイキュウ(岡本卓治社長、岡山市南区)を中核とするスイキュウグループは従業員のメンタルヘルス対策に積極的に取り組む。4月中旬にはストレスチェックを行う予定で、2月13日に管理者研修を開催して実施を宣言した。ストレスチェックは2015年12月から常時雇用労働者が50人以上の事業場に義務付けられているが、同グループでは義務の履行にとどまらず、「健康で長く勤めることのできる会社」を実現し、人材の確保・育成につなげていく。 13日の管理者研修には、全拠点(グループ会社含む)の管理者や労働組合の幹部など計41人が参加した。淳風会健康管理センターの産業医、徳弘雅哉氏が最近のトレンドとなっている「健康経営」について講演し、企業の安全配慮義務、メンタルヘルス対策などを解説。ストレスチェックについても制度のポイントや流れなどを説明した。 15日にはメンタルチェックの規定案を確定。28日のグループ報による周知を経て、3月15日までには運用体制を決め、4月に入ってチェックシートを配布する。 初年度となる16年度は、淳風会のストレスチェックサービスを利用し、岡山スイキュウ本体で実施する。本社を含めて4拠点になるが、常時雇用労働者50人未満の拠点も含め、全社を挙げて取り組む。17年度以降は、グループ会社でも実施し、総勢450人をチェックできる体制を構築する。 また、今回配布するチェックシートはマークシート方式で手書きだが、回収率の向上を目指して16年度以降はスマートフォン(スマホ)による回答も検討し、質問項目も一般的なものだけでなく、会社の実情に合わせた項目を加えていく。 ストレスチェックの結果は労働者のプライバシー保護の観点から個人にのみ通知されるが、集団分析表は企業にも知らされる。岡山スイキュウでは、今回の4拠点のうち倉庫と配送は分け、6区分で傾向を把握し、職場環境の改善につなげる。 同社では「うつ病などが発症すると、業務にも支障が出る。ストレスチェックの効果をより高めるため、早めに実施し、安全にもつなげていきたい」としている。(江藤和博) 【写真=4月中旬にはストレスチェックを行う予定】