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小林運輸倉庫グループ、中継拠点活用し法令順守 ひと声運動 事故誘発要因を把握

物流企業

2016/03/07 0:00

 【福岡】小林運輸倉庫(西濱征治社長、福岡市東区)を中核とする小林運輸倉庫グループでは、長距離輸送の中継拠点として設置した関西営業所(兵庫県高砂市)を活用し、コンプライアンス(法令順守)活動を強化している。  長距離輸送を担う小林流通(同、粕屋町)では、長時間労働と過労運転防止のため、2014年から九州─関東をツーマンで運行。当初、全線ツーマンだったが、心理的なストレスを訴えるドライバーの意見を聞き、改善策を話し合った。  その結果、兵庫県にドライバー交代の中継拠点となる関西営業所を開設。九州─関西はツーマン、関西─関東をワンマンでリレーする運行体制に変更した。ツーマンの運転時間を減らすことでドライバーの心理的負担を軽減し、九州─関東の労働環境改善に努めている。  点呼は、複数の運行管理者が24時間365日体制で実施。その際、趣味や健康などの身近な話題からドライバーの悩みや不満をくみ取る「ひと声運動」に取り組み、事故を誘発する要因を早期に把握している。  小林運輸倉庫、小林流通はそれぞれ年1回、運輸安全マネジメント推進決起大会を開催。「安全は最大の顧客満足」をスローガンに掲げ、部門、営業所ごとにチームを編成し、地域性、業務内容に即した改善対策を進めている。  また、トップ、中間管理職、現場の各階層で事故防止対策の役割を分担し、危険予知活動に取り組んでいる。小林運輸倉庫の決起大会では、大型トラックを会場駐車場に持ち込み、整備点検と故障緊急対応の訓練を実施。高速道路での緊急停車を想定し、情報伝達、反射板と発煙筒の使用方法を実践的に学んだ。  西濱社長は「安全は経営の原点。中継拠点を生かしたリレー輸送は、長距離ドライバーが発案した。これからも社員と一緒になり、安全をあらゆる角度から見直す『共育』に取り組み、取引先、従業員、家族の期待に応えていきたい」と話している。(上田慎二) 【写真=高速道路上での緊急停止時の発煙筒使用を訓練】





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