新潟運輸、大型CNG車を実証 東京-新潟 京浜TTで充填
物流企業
2016/03/07 0:00
新潟運輸(山田博義社長、新潟市中央区)は2月から、CNG(圧縮天然ガス)大型トラックの実証実験に協力している。日本自動車ターミナル(関谷保夫社長、東京都千代田区)と共に展開するもので、いすゞ自動車が今夏に本格投入する予定の大型トラック「ギガCNG車」を採用。日タの京浜トラックターミナル(TT、大田区)に設置されたCNG充填(じゅうてん)機で燃料を補給し、東京―新潟を輸送する。(河野元) 同社は1997年、特別積合せの集配業務で活用するため、CNG車を初めて採用。以来、関東、中京、関西エリアを中心に全国へ広げ、現在では2トン、4トン車を合わせ、290両ほどを保有している。 2009年には、ジメチルエーテル(DME)車の実証運行モデル事業に参画。いすゞ自動車の4トン車を改良し、135リットルの燃料タンクを2本搭載したトラックで、走行距離200キロを超える病院向け人工透析液のルート配送に携わった。こうした実績から、環境省と国土交通省の連携による物流の低炭素化促進事業への参加を依頼された。 同事業については14年度に打診を受けていたが、既存のディーゼル車をCNG用に改造するのではなく、メーカーが新たに開発するトラックの使用を前提としていたため、開始時期が若干遅れた。中・長距離に特化した取り組みになることから、安全面には特に気を配る。万が一のトラブルを想定し、社内のバックアップ体制も整えた。 今後、走行データを蓄積し、国や関係機関にフィードバックする。既に、乗務するドライバーからは「アイドリング・ストップ機能もあり、エンジン音が静か。ただ、登坂ではもう少しパワーが欲しい」といった報告が出ている。 業務部の繁野修身次長は「環境保全に力を入れることは非常に大事。軽油より二酸化炭素(CO2)や窒素酸化物(NOx)の排出量が少ない。これらの低減に少しでも役立つことが出来たら幸い」と会社の方針を強調している。 【写真=いすゞ自動車の新型車両を採用】