ニチレイロジ、女性フォーラム初開催 大輪の花「咲かせて」
物流企業
2016/02/18 0:00
ニチレイロジグループ本社(松田浩社長、東京都中央区)は10日、第1回女性フォーラム「咲カセルロジ女フォーラム」を開催した。女性の活躍を推進する取り組みの一環として企画し、全国から総合職と一般職の女性社員70人程度が参加。ニチレイの大谷邦夫社長や松田社長も出席するなど、女性が活躍する社会の実現に向けて新たな一歩を踏み出した。 講演やパネルディスカッション、グループ討議などを通じて、仕事に対する価値観や職場環境の整備に関して意見交換しながら問題意識を共有。回を重ねていくとともに、経営に女性の視点や意見を反映させることにより、「よりブラッシュアップし、より強いニチレイグループになりたい」(大谷氏)としている。 石田千恵氏(ニチレイ・ロジスティクス関西の六甲アイランド物流センター所長)が講演し、「関西で第1号の育児休暇取得者となった。家族と会社の協力・理解で今日までやってこれた。私を女性初の所長にしたニチレイロジは太っ腹な会社」と足跡を説明。 その上で、「女性が一線で働く環境は十分に整っていない。女性が変われば、男性を含め環境は変わっていくと思う。キャリアアップを考えている方は前に進んで欲しい。一人でも多くが管理職を目指し、大輪の花を咲かせるロジ女になってもらいたい」と訴えた。 4人によるパネルディスカッションは、仕事に臨む姿勢、失敗を乗り越えた経験、管理職に登用された際のエピソード、心の支えとなった上司や先輩の存在を披露。最後に、「今の景色よりも良い景色が見えることを信じ一緒に上ろう」(ニチレイロジグループ本社の浅宮玲子・品質安全管理部マネジャー)、「仕事で大切なのは自分の考えでまずやってみること」(ニチレイ・ロジスティクス北海道の長谷川栄子・企画管理部マネジャー)、「仕事は協力で成り立っている」(ロジスティクス・ネットワークの関野侑美子氏)とメッセージを発信した。 松田氏は会見でフォーラムの趣旨を①女性が活躍する企業に変革②女性自身の意識改革の契機③女性が活躍する企業風土を設計する第一歩――と説明し、「女性を含む人材の多様化なくして、物流企業としての持続的成長は無い」と強調。続けて、「女性の生活感や肌感覚を現場に入れていかないと、お客さんに求められるサービスになっていかない。企業が女性を求めていることを理解し、女性自身が目覚めることが第一。自ら考えて提案し、制度を構築して欲しい」と期待を述べた。 更に、現在は10人程度にとどまる女性管理職を4月にスタートする3カ年の新中期経営計画内で倍増させたい意向を表明。それに伴い一般職の規定を見直すなど、制度設計に取り組む考えを示唆した。 秋山真人・取締役専務執行役員は「講演やパネルディスカッションは発言者でなく、聴いている皆さんの顔を見るようにしていた。相当に新鮮だったようで、表情が生き生きとしていた。男性の意識を変えるフォーラムが必要とも思った。また、同じ問題に直面している輸送協力会とも一緒になり、女性が活躍できるように取り組んでいきたい」とコメントした。(沢田顕嗣) 【写真=仕事に対する価値観や職場環境の整備に関して意見交換しながら問題意識を共有】