宮城ト協気仙沼支部、水産業再生 輸送で尽力 水揚げ高「震災前戻りつつある」
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2016/02/11 0:00
【宮城】宮城県トラック協会の気仙沼支部(臼井真人支部長)は1月28日、経営者セミナーを開き、安全対策と労務管理の強化策について理解を深めた。併せて、本格的な震災復興と地域主力産業である水産業の再生に輸送サービスを通じて、尽力していくことを再確認した。 臼井支部長は「本格復興は道半ばだが、昨年の気仙沼港の水揚げ高は200億円を超え、震災以前に戻りつつある。会員の結束を強め、輸送ニーズを的確に捉えて地域経済の再生に取り組もう」とあいさつ。また、長野県軽井沢町のスキーツアーバス事故に触れ、「安全輸送は運輸業の責務である。運行・労務・健康管理を徹底して事故防止に全力を尽くそう」と呼び掛けた。 セミナーでは、社会保険労務士の瀧澤学氏が「運送何でもゼミナール」をテーマに講演。運輸行政の監査傾向と対策、労使トラブルの予防策、助成金の活用などについて具体事例を挙げて説明した。中でもスキーバス事故を起こした会社のずさんな点呼や運行・労務管理の常態化を指摘しながら、安全確保と行政監査への対応策などを紹介した。 また、増加傾向にあるドライバーとの残業代未払い訴訟を挙げ、企業防衛策を整備するよう促した。(富田久男) 【写真=「運送何でもゼミナール」をテーマに講演する瀧澤社労士】