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誠和運輸、上西運送の全株式取得 スケールメリット生かす

物流企業

2016/02/04 0:00

 【香川】誠和運輸(前田雅則社長、香川県綾川町)は、後継者不在だった上西運送(高松市)の全株式を取得し、1月から経営を引き継いだ。資材購入などでスケールメリットを生かすとともに、グループ内で切磋琢磨(せっさたくま)し、全体の活性化を目指す。(江藤和博)  上西運送の前社長は香川県トラック協会の支部会や青年協議会の活動などを通じて前田社長と古くから親交が深く、以前から経営権譲渡を打診していた。  上西運送の社長は誠和運輸の前田社長が兼務し、同社の前田一誠取締役統括部長が取締役に就いた。また、誠和運輸でドライバーとして長年活躍してきた吉武秀隆氏が取締役に就任し、会社運営をサポートしていく。  本社事務所は誠和運輸敷地内に変更し、1月6日に登記を終えている。在籍ドライバーは10~20年のベテランばかりで、誠和運輸グループの一員として継続雇用された。  誠和運輸は建材や鋼材を主力の輸送品目とし、車両73台を保有。上西運送をグループ化することで、仕入れ単価の削減や業務の効率化を図るとともに、両社の間で人的交流を進めていく。  前田統括部長は「上西運送のドライバー一人ひとりと面談したが、会社のカラーを変えられたくないという思いを強く感じた。社訓や教育方針、創業者の思いなどをしっかりと引き継いでいきたい」と強調。また、「グループの中にライバル会社が出来ることで、互いに連帯しながら競争していければいい。そうした意識付けを社内に浸透させ、荷主や同業者に対する心の部分のサービス品質を育てていきたい」と語る。  このほか、誠和運輸は宅配水のクリクラ事業も手掛けており、2月から同じ加盟店のエリアを他社から引き継ぐことになった。顧客数は現在の350件から700件に倍増する。クリクラ事業は、物流情報の収集や人材確保にも役立っており、本業と併せて今後も強化していく。 【写真=「互いに連帯しながら競争していければいい」と前田統括部長(誠和運輸本社事務所)】





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