丸長運送、買い物弱者支援 代行サービスを検討
物流企業
2016/01/21 0:00
【大阪】丸長運送(井戸清明社長、大阪府河内長野市)は買い物代行サービスを検討している。自宅近くに商業施設などが無く、買い物が困難な「買い物弱者」を支援するのが狙い。 2014年から、加盟している大阪長野運輸協同組合(井戸理事長)と河内長野市、市商工会(井戸会長)の間で、緊急時の支援物資輸送の在り方について協議。災害で公共交通機関が使えず、移動手段も無く、食料や日用品の確保に困る住民が発生した場合の対応策を話し合っている。 これに関連し、丸長運送では地域貢献の一環として、宅配に加え、地元の米屋や酒屋の配送を請け負ってきた経験から、買い物代行サービスを検討。軽車両から大型車まで保有する強みを生かし、「せっかく買ったのに持って帰れない」「代わりに買ってきて欲しい」といったニーズに応える。 河内長野市は、人口の減少とともに、高齢化も進展。14年12月末時点の高齢者(65歳以上)の人口は全体の3割近くを占め、府内の他市と比べても高い水準となっている。高齢化に伴って懸念されるのが「買い物弱者」問題。近隣に買い物ができる場所が無く、移動手段も限られているなどの理由で、高齢者を中心に食料品や生活必需品の調達が困難になる市民が増加すると予想される。 井戸社長は「これまで地域に支えられて事業を続けてこられた。何か自分たちに出来ることから取り組んでいくことが大切なのではないか」と話す。(上田理子) 【写真=軽車両から大型車まで保有する強みを生かす】