物流ニッポン – 全国の物流情報が集まるポータルサイト

取引労働改善神奈川協、手待ち削減など9事例 着荷主側も対策必要

行政

2016/01/04 0:00

 【神奈川】トラック輸送における取引環境・労働時間改善神奈川県地方協議会の第2回会合が12月17日に開かれ、2016年から実施する長時間労働抑制のパイロット事業に向けて、荷主の協力による手待ち時間の削減など9事例を紹介した。また、着荷主側の取り組みの必要性も指摘された。  荷主側の委員は、日産自動車SCM本部部品物流エンジニアリング部の中尾芳孝・エキスパートリーダー日新総合営業第三部長の斉藤康浩執行役員が出席。その他、県や荷主団体、労働組合の担当者も委員として参加した。  日通総合研究所の大島弘明主席研究員が、荷主と運送事業者の協力で実現した労働時間改善の9事例を説明。  東芝機械では、各部門の出荷担当者を対象にしたコンプライアンス(法令順守)勉強会で、突発的な荷物のサイズ変更や手待ち時間を減らした。レンゴーも、トラック積み込み順番管理システムの導入や外部倉庫の集約で手待ち時間を減らすとともに、ドライバーの労働時間短縮を実現。積水ハウスの静岡工場(静岡県掛川市)でも、脱着式ボディーの活用と専用駐車スペースの設置で全車両の拘束時間を短くしている。  大島氏は「発荷主側だけでなく、顧客であるため手を付けづらい着荷主側の手待ち時間削減の対策にも目を向ける必要がある」と指摘。髙橋浩治委員(川崎運送)も「食品輸送では、午前中の着時間指定が非常に多く、トラックが同じ時間帯に集中してしまう。分散することで効率的に稼働させることができる。センターでの出荷待ちも多く、発時間指定を行うことも望ましい」と述べた。(吉田英行)





本紙ピックアップ

愛媛/傭車費用急上昇、「運賃1.5倍」元請けに要請

 「2024年問題」が本番に入ったことを示すように、傭車費用が急上昇している。運賃の設定基準は一律ではなく金額も様々だが、愛媛県の元請運送会社が1.5倍に近い値上げを協力会社から要請されたケースもある。標準的な運賃には遠…

輸出航空貨物23年度18%減、統計開始以来「最低水準」

 航空貨物運送協会(JAFA、岡本宏行会長)がまとめた2023年度の航空貨物輸出量(混載)は、22年度比18.2%減の75万9419㌧だった。JAFAが統計を始めた1998年以降、最低の水準を記録した。新型コロナウイルス…

ヒサマツHD/セパレートボディー、車両ラインアップ追加

 ヒサマツホールディングス(久松孝治社長兼CEO=最高経営責任者、大阪市阿倍野区)は、自社グループで展開する「セパレートボディー」事業で、平ボディー車をラインアップに加えるなど、対応可能な車両の幅を広げている。冷凍車両の…

NX総研/国内貨物輸送量見通し24年度、経済低迷続き0.6%減

 NX総合研究所(田中博之社長、東京都千代田区)は18日、2024年度国内貨物輸送量の見通しの改訂値を発表した。総輸送量は前年度比0.6%減の41億1780万㌧となる。消費関連や生産関連貨物は回復傾向を示すものの、物価や…

オススメ記事

愛媛/傭車費用急上昇、「運賃1.5倍」元請けに要請

 「2024年問題」が本番に入ったことを示すように、傭車費用が急上昇している。運賃の設定基準は一律ではなく金額も様々だが、愛媛県の元請運送会社が1.5倍に近い値上げを協力会社から要請されたケースもある。標準的な運賃には遠…

輸出航空貨物23年度18%減、統計開始以来「最低水準」

 航空貨物運送協会(JAFA、岡本宏行会長)がまとめた2023年度の航空貨物輸出量(混載)は、22年度比18.2%減の75万9419㌧だった。JAFAが統計を始めた1998年以降、最低の水準を記録した。新型コロナウイルス…

ヒサマツHD/セパレートボディー、車両ラインアップ追加

 ヒサマツホールディングス(久松孝治社長兼CEO=最高経営責任者、大阪市阿倍野区)は、自社グループで展開する「セパレートボディー」事業で、平ボディー車をラインアップに加えるなど、対応可能な車両の幅を広げている。冷凍車両の…

NX総研/国内貨物輸送量見通し24年度、経済低迷続き0.6%減

 NX総合研究所(田中博之社長、東京都千代田区)は18日、2024年度国内貨物輸送量の見通しの改訂値を発表した。総輸送量は前年度比0.6%減の41億1780万㌧となる。消費関連や生産関連貨物は回復傾向を示すものの、物価や…

Share via
Copy link
Powered by Social Snap