ななちゃん、心臓移植 無事に成功 救う会 帰国むけ引き続き応援
団体
2015/12/24 0:00
全国のトラック業界などの支援を受け、11月11日に米国に渡った大林夏奈ちゃん(1)の心臓移植手術が12月6日(日本時間)行われ無事成功した。予想より早くドナー(臓器提供者)が見つかり、ななちゃんを救う会(後藤耕司・山内英司共同代表)の活動は大きく前進した。術後、血圧が上がらず、肝臓・腎臓の機能が低下したため、人工心肺を装着。危険な状態の中で集中治療を受けている。容態は少しずつ落ち着いてきているが、予断を許さない状況にあり、救う会では「元気に帰国できるよう、引き続き応援して欲しい」と呼び掛けている。 夏奈ちゃんは、高松市場運送(高松市)の成木肇社長の姪の長女。生後1カ月半で拡張型心筋症という難病にかかり、闘病生活を続けてきた。 香川県トラック協会(楠木寿嗣会長)では、4月から募金活動を展開するとともに、8月に横断幕を張ったトラック10台による街頭パレード、9月には全県参加のチャリティーゴルフコンペを実施するなど全面的に支援。また、香ト協青年協議会(椎崎誠会長)も、松本英高前会長が全国の青年部組織に協力を呼び掛けるとともに、街頭や小学校で募金活動を行った。こうした取り組みもあり、11月4日に目標金額の2億8千万円を達成している。 肇氏の妹、真由美さんは「思っていたより早く移植手術を受けることができ、支援していただいた全国のトラック業界の皆さんに心から感謝している。募金がなかなか集まらず、大変な時期もあったが、皆さんのお陰で頑張ることができた。元気に帰国し、同じ屋根の下で家族が暮らせるよう、今後も応援していただきたい」と語っている。 また、肇氏の弟、成木孝次専務は「トラック業界が、特定の個人を支援したのは初めてだと思う。3億円近い金 を集めることができ、横のネットワークの広さ、強さをつくづく感じた7カ月間だった」、救う会の江波戸功一事務局長は「組織的、継続的に支援いただき、募金のコアな部分を担っていただいた。途中で伸び悩んだ時も心配してもらい、感謝の気持ちでいっぱいだ」と話している。(江藤和博) 【写真=危険な状態の中、集中治療を受ける夏奈ちゃん】