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松本運輸機工、新規業務獲得へ底上げ 独自評価シート活用

物流企業

2015/12/21 0:00

 【神奈川】松本運輸機工(松本義弘社長、神奈川県平塚市)は2016年度から、新規業務獲得に注力する。現在、飲料・酒類の配送が売り上げの6割を占めるが、事業の柱を増やして高収益体制を目指す。新たな荷主から評価される企業となるには、ドライバーの一層のレベルアップが不可欠なことから、独自の運転者評価シートを活用して底上げを図る。(吉田英行)  保有車両27台、ドライバー33人体制で飲料・酒類の配送をメーンに手掛け、2015年6月期の売上高16億円。安全性優良事業所認定(Gマーク)、グリーン経営認証を取得し、デジタルタコグラフやドライブレコーダーを全車に装着している。  来年度は、これまで培ってきた飲料・酒類配送のノウハウを生かして、新規業務開拓に力を入れるが、企業価値向上に向け、まずはドライバーのレベルアップに着手する。  同社では4年前から、独自の運転者評価シートに基づいた評価制度を導入。評価項目は①業績②意欲③能力④勤怠――に大別され、売り上げや配車、エコドライブ、報告・連絡・相談、車両管理、職場ルール順守、業務改善、無事故、納品トラブルなど、計14の小項目から成る。  それぞれについて毎月、ドライバーが自己評価するとともに、配車係、運行管理者、役員が5段階で評。点数化して給与に反映させている。  来年度は評価項目を見直したり増やすなどして、より細かくチェックする。5段階の総合評価は、毎月の給与明細に表記。最高評価の「S(スペシャル)」となった場合には、将来の経営を担う幹部への登用を検討する。  更に、毎月の安全ミーティングで、班別に誤配防止や燃費改善などの月次目標を設定して継続的な改善を促す。また、本社会議室に全ドライバーと専任車両の写真を掲示。帰属意識や愛車精神を高める工夫もしている。松本社長は「新規荷主を獲得するには、会社の信用と評価が重要。それにはまず、ドライバー教育を通じて、よりレベルの高い仕事をできるようにすることだ。会議室にドライバーと車両の写真を掲示したところ、車を大切に使うようになったほか、プロドライバーとしての自覚も高まる効果が出ている」と説明している。 【写真=本社会議室に全ドライバーと専任車両の写真を掲示】





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